鍵のかかった男

10・12(月)
「鍵のかかった男」有栖川アリス
鍵がかかったとなているけど、密室物ではないわね。
さすが有栖川だわ。面白かったわ。まず、ホテルで5年も定住している男が、死ぬの。自殺報道されるの。ベッドの脇に紐をかけて首つりだから。でも、親しい小説家から、違うと思うと相談されるの。で、有栖川は調査の乗り出すの。
すると、睡眠薬の袋がないの。それに、ズボンのすそにチョコレートがこぼれているのに、拭いてないの。自殺なら、綺麗にしてから死ぬはずよね。で、他殺と断定。それに男は、貯金通帳に二億三千万の預金があるの。でも、貯金通帳は盗まれていないの、印鑑もそばにあったのに。で、怨恨と断定。
で、男の過去を調べると、まず、十数年前に交通事故で人を殺していたの。で、その時の刑務所の同僚に話を聞くと、その後、さるクリニックに通っていた。そこで、人工授精で子どを作ったらしい。それが、このホテルの旦那。で、それを最近までは不確かながら確信していたんだけど、最近、DNA鑑定ではっきりそうだとわかったらしい。
あと、さらに、防犯カメラの映像から、不審者はその時間に入ってこなかったので、泊り客に断定。
で、犯人だけど、殺した動機は、まあ、ホテルの経営者に対する悪意。ころされた男の遺産が入るから。だけど、殺した後、男の遺書をみつけたの。それが、まあ、少しは溜飲が下がる内容。それで、それを近くのポストからホテルに送りつけたんだけど、このタイミングから、犯人を割り出す。犯人は意外な人。面白かったわ。