2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

七度狐

「七度狐」(大倉崇弘) 本格も本格、超本格。 千葉の田舎の方のむらで、落語家古秋の跡目相続の会を催す。ここで古秋の名前を継ぐ者を発表するのだ。 主人公の碧は、上司の牧に言われて、急きょ、参加する。ちなみに古秋とは有名な落語家。主人公は、季刊落…

御宿かわせみ2・江戸の子守歌

「御宿かわせみ2・江戸の子守歌」 1・江戸の子守歌 かわせみに子供を残したまま姿を消した夫婦がいる。探していると、浅草の聖天裏にいるという。夫(善三)は奥山の小屋で出刃打ちをしている。文字の形に打ち抜く。妻はお鹿。 東北を流れているとき、大病…

福家警部補の挨拶

「福家警部補の挨拶」(大倉崇弘) 帯にも書いてあるけど、本当にコロンボだわね。最初に殺人事件があって、犯人はわかっているの。それを小さなミスを見つけて、暴き出すの。お見事。 1・最後の一冊。 めずらしい絵本ばかりを集めた図書館があるの。犯人は…

首、なみだ菖蒲

「首」(横溝正史) 1・生ける死仮面 8・28日。彫刻家の小六が巡査に会う。リヤカーに少年を乗せていた。数日後。部屋の中をのぞいてみた巡査は、死後数日がたった死体をみつける。小六は、デスマスクを作っていた。小六の話「ヒロポン中毒。肺もやられ…

側室顛末・陽炎の辻

「側室顛末」(上田秀人) 漢字が多い、難しい言葉が多い。とても読みにくい。だから男の時代小説家のは嫌い。でも我慢して読んだ。疲れた。字が大きいのだけが救い。 家斉の時代の話。伊達家、後継ぎがいない。そこで側室をおいて、後継ぎをつくることにし…

百物語、おん宿かわせみ

「百物語」(輪渡颯介) メフィスト賞を受賞したんだそうで。メフィスト賞も時代劇を出すようになったんですなあ。で、筋。浪人で剣の腕の立つ左門のところへ肝試しの話が舞い込んでくる。百物語と称して、一人づつ話をして、そのたびに、隣のくらい部屋で灯…

時計館の殺人、夏鮪

「時計館の殺人」(今邑彩) 1. いける屍の死。 「生ける屍」というバーに来て、小説家がママに話をする。軽い沢の別荘で、小説家が殺されているのを記者の若い愛人が発見。しかし、その小説家は8時間前にも東京のマンションを出るのを目撃されていた。ほ…