2013-01-01から1年間の記事一覧

殺人鬼

「殺人鬼」横溝正史 1. 殺人鬼。 A子が、足の悪い、元夫につきまとわれ、私の家に逃げ込んでくる。元夫に殺されるかもという。 A子は、B男の愛人で、一緒に住んでいる。私の近所。数日後、B男の妻がやってくるが、何か話そうとするが、何も言わない。 …

動機、そして沈黙

「動機、そして沈黙」西沢保彦 1. ぼくが彼女にしたこと。 小さいころ、川でおぼれそうになった。助けてくれたのは、A子。最近A子に会った。尾行した。すると父と密会していた。彼女の家の外で、壁に耳をつけて密会の会話を聞いていた。何度かやっている…

戦力外捜査官

「戦力外捜査官」似鳥鶏 私(火災二係)の所へ、少女のような女警部がやってくる。海月千波。 どうやら刑事部長のキモ入りで入ったようだ。放火が何件か続く。最初は、XX小学校の物品入れ。校舎に隣接している。廃屋のようになっている。その後は、ビニー…

メルカトルと美袋のための殺人

「メルカトルと美袋のための殺人」麻耶雄嵩 1・遠くで瑠璃鳥の鳴く声が聞こえる。 私、避暑地の林でうたたね。由美子を突然好きになる。飯田、狭山、蔵森が来ていた。久我山には龍神伝説がある。金色の龍がまつられている。大垣先生が、それを守っている。 …

ブックジャングル

「ブックジャングル」石持浅海 「図書館戦争」みたいな感じ。深夜の閉鎖された図書館に、忍び込むと、毒針つきのラジコンヘリで襲われるの。いくつもあるの。敵も三人なの。それが数十台のラジコンヘリで襲ってくるので、まるで戦争みたいな感じ。すごくスリ…

貴族探偵

「貴族探偵」麻耶雄嵩 前に紹介したかも。でも、面白いので、再度紹介するわ。 1. 犯人が、鍵を糸を使って、部屋の中に戻し、密室にするの。でも、糸が切れてしまうの。その糸は舐めてあったから、調べられたら、自分がわかってしまうの。それで、鍵を持っ…

でれすけ忍者、江戸を駆ける」

「でれすけ忍者、江戸を駆ける」幡大介 時代物を書いているから、勉強に買ってみたの。でれすけ忍者なんて、軽そうだから。でも、読んだら、やたら詳しいの。勉強しているの。タッチは軽いのよ。でも、時代考証にうるさいの。ちょっと疲れたわ。 筋。松平久…

村上海賊の娘

「村上海賊の娘」和田竜(上) 時代劇を書いているから勉強のために読まなきゃと思って、読み始めたのだけど、まあ、しんどい。薀蓄はおおいし、漢字はおおいし、登場人物はおおいし。多すぎて覚えられない。数ページでダウン。でも、がまんして、半分くらい…

疾風ロンド

「疾風ロンド」東の圭吾 超軽い。まるで、東野圭吾じゃないみたいに、軽い。でも面白い。 筋。あるテロリストが、研究所を首になって、その腹いせに、炭疽菌を盗み出すの。そして、雪山に埋めて、その写真を元の会社に送り付けるの。春になって、10度を過…

貴族探偵VS女探偵

「貴族探偵VS女探偵」麻耶雄嵩 1・白きをみれば。 探偵の愛華は、友達の紗千の招きで、別荘に来る。そこで人が殺されている。笹部。 井戸のそば。スリッパに血。階段にも転々と。凶器は短い棒。天井の梁に、凶器のぶつかった跡。凶器は短いから、紗千が犯…

灰色の虹

「灰色の虹」(貫井徳郎) この前の「ドミノ倒し」も面白かったけど、今回は、全く逆。ものすごく堅い文章で、なかなか面白かったわ。 後ろの解説を読んだらーー身に覚えのない上司殺しの罪で、刑に服した江木雅人。出所後、江木は、7年前に自分を冤罪に陥…

交渉人・籠城

「交渉人・籠城」五十嵐貴久 TVJ(テレビ局を占拠して大金をせしめる話)の時からのファンなの。あれから比べると、ずいぶん地味かな。かったるい部分を削って、最後に殺人犯小畑のことがテレビで話題になるわけだから、ネットなどで、小畑の本当の写真が…

金雀枝荘の殺人

「金雀枝荘の殺人」今邑彩 面白かったわ。途中、一年前の殺人、さらに数十年の前の殺人まででてきたときは、少々うんざりしたけど、最後の最後まで予想を裏切ってくれて、超面白かったわ。この人は天才ね。おしい人を亡くしたわ。 アンナ、類、乙彦、冬摩は…

悪夢の6号室

「悪夢の6号室」木下半太 この人は、本当に裏切らないわ。今回も、超スリリングで面白かったわ。 壇蜜でドラマ化ですって。確かに、映画にするには、ちょっと中途半端だわ。楽しみ。 筋。海沿いのモーテル。5号室では、父の愛人と2億円を持ち出した暴力団…

清須会議

「清須会議」三谷幸喜 彼はファンだから、映画も見たいけど、その前に本を買ったの。 時代劇は、私も書いているけど、なかなか進まないのね。たとえば、服でも、現代ものだたら、ベルサーチのぎらぎらのジャケットに、ビンテージジーンズ。XX年代。20万…

ビターバレーの鴉

「ビターバレーの鴉」弐藤水流 帯に面白そうなことが書いてあったので買ったのだけど、全然面白くない。途中でやめた。元公安だったのかな? 公安のうんちくばかりで。ちっとも事件が起こらない。超、つまらない。

狂う

「狂う」西沢保彦 この人、大ファンなんだよね。今回も裏切らなかったわ。超面白かった。 筋。鳴沢は、同窓会名簿に奏絵(かなえ)の連絡先がなかったことで落胆。初恋の人なので、どうしても知りたかった。軽音楽部の友達Aと会った。彼はずっと親しかった…

彼女のために生まれた

「彼女のために生まれた」浦賀和宏 超面白かったわ。メフィスト賞から出てきた人なんだとか。こんな面白い人が隠れていたなんて、驚きだわ。 筋。銀次郎の母が、高校の母校の同級生の渡辺に殺されるの。その後、渡辺は母校の屋上から飛び降り自殺。遺書があ…

映画 謎解きはディナーの後で

「映画 謎解きはディナーの後で」東川篤也 宝生麗子と影山はでいなークルーズに出かける。二人の乗ったのは、宝生家の作った豪華客船で、止まる部屋は麗子スイート。 この船には、Kライオンをシンガボールまで送り届ける警備のために、風祭り警部が乗ってい…

お召し上がりは容疑者から

「お召し上がりは容疑者から」似鳥鶏 1,喪服の女王陛下のために。 語り部は兄。料理店をしている。探偵役は弟。元警部。今はパティシエ。 捜査にさいし、刑事ではないのに、刑事、検察官、と堂々と偽るのが面白い。 被害者が崖から転落死したらしい。小沼岬…

祈りの幕が下りる時

「祈りの幕が下りる時」東野圭吾 「麒麟の翼」みたいな感じ。じっくり調べていくと、それぞれの人生があぶりだされてくるの。途中、ちょっと飛躍した推理もあるけど、心にずっしりと響く感じね。 筋。百合子という女性が、横山の部屋で殺されるの。百合子は…

舞田ひとみ、14歳、放課後時々探偵

「舞田ひとみ、14歳、放課後時々探偵」歌野晶午 1・白プラス赤イコール白 強引にインドネシアの地震の募金を集めている女がいた。一口5千円とか言って、一万以上募金させることもある。インドネシアには、ここ2年以内に地震はない。不審に思った。米田…

問題物件

「問題物件」大倉崇弘 超ぶっとんでいて、面白い。ある不動産やに就職した主人公の女子が、色々な問題物件の所へ行かされる。そこに、犬頭の男が現れ、次々と解決していく。 この犬頭、超、口が悪くて、必要とあらば、平気でドアをぶち破る。隣の証人が口う…

ポリス猫DCの事件簿

「ポリス猫DCの事件簿」若竹七海 事件がてんこ盛りで猫の手も借りています、と帯に書いてあったけど、本当にそう。事件だらけ。小さい事件から、大きい事件まで。それが、猫島の刑事の口を借りて軽妙に語られるので、飽きない。かといって、特筆するほどで…

殺意は必ず三度ある

「殺意は必ず三度ある」東側篤也 何か、前に読んだような気もする。前に紹介してたら、メンゴ。 ユーモアミステリーだそうで。確かに、生徒会長が飛龍館球場をバーさんに聞く場面は、そうとも思えるけど、あんまりユーモア感はない。 で、筋。 三バカとりお…

三分の一

「三分の一」木下半太 品川ヒロシが映画監督だそうで。品川はいい仕事をしたわね。自分の作品を映画にするのは誰だってできる。人の作品を映画にして初めて一人前よ。この作品を気に入って映画にするなんて、本当、才能あるわ。 で、筋。 健とシューとコジが…

ライオンの棲む街

「ライオンの棲む街」東川篤也。 野生のエルザならぬ、生野エルザが住んで探偵をしているので、ライオンの棲む街。野生児なのだけど、野生の感はすごい。短編集。 1、 女探偵は眠らない。 恋人の男が浮気をしているかもしれないから調査して、という依頼。 …

藁にもすがる獣たち

「藁にもすがる獣たち」曽根圭介 一億円をサウナに忘れた客がいて、取りに来ない。それで、一億円を巡ってどたばたがある。という風に帯には書いてあった。けど、違う。一億を取った、とられたの話じゃないの。三人三様のドタバタの話なの。これはいけない。…

土蛍

「土蛍」近藤史恵 1・むじな菊 芳江の兄、作次郎は、ならず者。夫、超七のいないときに、長屋にやってきて、ねちねちと難癖をつけて、金をせびっていく。吉原で火事。梅が枝が火傷。神田の小野外記の屋敷で養生。巴の丞(おやま)がよくやってくる。 長屋の…

福家警部補の再訪

「福家警部補の再訪」大倉崇弘 「コロンボ」形式ね。犯人はわかっているの。それを、どうやって、アリバイなどを突き崩すかの勝負。「福家警部補の挨拶」からのファンなの。最初の落語にこだわった三作から比べると、ずいぶんわかりやすくなったわ。最初のは…