2012-01-01から1年間の記事一覧

小鳥を愛した容疑者

「小鳥を愛した容疑者」(大倉崇弘) すっごく詳しく本を調べているわね。本当にこの人には感心してしまうわ。前は落語について調べてあったし。今後が楽しみだわ。 1・小鳥を愛した容疑者。 上石神井の八木義一が逮捕された。その後のペットの世話をするの…

紫の女殺人事件

「紫の女殺人事件」(内田康夫) かるいタッチでおもしろかったわね。最初の方で、僕が出てくるの。内田康夫本人よ。軽井沢の先生になっていたりして、洒落が利いているわね。 筋。熱海の和菓子店、芳華堂で、変死事件。主人の宗宮建夫と妻の花江、一人娘の…

「鬼首殺人事件」(内田康夫)

「「鬼首殺人事件」(内田康夫) 秋の山の中の村で、秋田小町を選ぶコンテストが行われていた。その最中、老人が毒を飲んで死んだ。松井樹里の着物の裾をつかんで死んだように見えた。 ダイイングメッセージは、「ギンコウのハカ」 老人の服は高級なもの。し…

横浜殺人事件

「横浜殺人事件」(内田康夫) 横浜、金沢八景の金沢山の頂上、八角堂で一人の男が死んでいた。名前は浜路恵一。毒物による中毒死。缶コーヒーに毒。 娘は、自殺するような原因はないと言った。彼は前の日、近くのホテルニューパレスに泊まっていて、そこの…

御宿かわせみ、13・鬼の面

「御宿かわせみ、13・鬼の面」(平岩弓枝) 1・夕涼みの女 かわせみに泊まっている伊之助が3ケ月ぶりにおすみの家にあいにいった。おすみの母親のおくらに声をかけられた。すると、ちょっとまえにおすみは死んだはずだと言われた。 そのとき、打ち上げ花…

殺人の門

「殺人の門」(東野圭吾) 詐欺の手口を並べるだけ並べたような作品でしたねえ。とりたてて殺人事件はおこらないかな。毒薬をもっているので、すぐに殺せるのに、殺さないんですねえ。いじめられたり、だまされたり、色々するのにね。そこがちょっと。あ、で…

はやぶさ新八御用帖3・又衛門の女

「はやぶさ新八御用帖3・又衛門の女房」平岩弓枝 1・江戸の竜巻 岡松八右衛門の正式な跡取りが亡くなった。しかし女中に産ませた双子がいる。そのどちらかを引き取りたいが、よい方を選んでくれとの依頼。 女中、おすがの嫁入り先は、飯田や吉右衛門。兄の…

緋友禅

「緋友禅」(北森鴻) 1・陶鬼 主人公は旗師、宇佐美陶子。店を持たない骨董商。各地の市で仕入れて、お店に売る。 その師匠のツルさん(弦海)が自殺した。萩市まで位牌を捕りに行く。 萩焼の名品、久賀秋霜の作を壊してしまったらしい。 数年前のこと、ツ…

鍵のない夢を見る

「鍵のない夢を見る」(辻村深月) 直樹賞受賞の短編集です。デビュー作は読んだかど、相変わらず下手。この短編集も、すぐネタはバレてしまって、つまらない。 一応、筋を。 1・仁志野町の泥棒 私は、バスの中で小学校の友達、りっちゃんを見つける。それ…

はやぶさ新八御用帖・鬼勘の娘

「はやぶさ新八御用帖・鬼勘の娘」(平岩弓枝) 1・箱根七湯 谷口惣太夫が箱根で行方不明になった。美作から小田原へ来たとき。足が痛いので、箱根で湯治をするといったまま、江戸へ来ない。息子の惣一郎が止まるといった旅籠に行ったが、来ていない。三浦…

ガリレオ8禁断の魔術

「ガリレオ8禁断の魔術」(東野圭吾) 1・透視す。 ある銀座のクラブで、透視で相手の名前を当てているホステスがいた。相手の名刺を封筒に入れて、同僚のホステスのブラの間に挟む。そして、ちょっと拝むと相手の名前がわかる。で、湯川は、ちょっと考え…

時雨のあと

「時雨のあと」(藤沢周平) 1・雪明り 菊四郎は、久しぶりに由乃と会った。古谷の家から芳賀家に養子に入ったのは、菊四朗が12の時だった。古谷家、お勘定預かり役で35石。芳賀家、物頭で280石。 由乃、御旗組の宮本の家に、嫁に行く。兄も、朋絵と…

橋ものがたりと

「橋ものがたり」(藤沢周平) 男の人は、チャンバラばかりで面白くないので、読まなかったんだけど、古本屋で、売れていると聞いたので買ったの。古本屋は、文楽の脚本がないかと思って、回っていたんだけどね。 で、感想。よかったわね。現代人に通じるよ…

香菜利屋を知っていますか

「香菜利屋を知っていますか?」(北森鴻) 短編集。ほかの作品に出てきた人が、登場する。ミステリーになっていないものも。3篇だけで、跡は、長い後書きと時代物の書きかけ。こっちは全く面白くない。 1・ラスト・マティーニ 香月は、知り合いのバーテン…

仏果を得ず

「仏果を得ず」(三浦しをん) 橋本市長が大阪市から文楽えの補助金を打ち切ったから、復讐のために、取り上げます。文楽が、日本の文化をになう上で、いかに重要かをわかってもらうために。 1・幕開き三番叟 文楽は歌舞伎と違って、お家で受け継いでいくも…

狐闇

「狐闇」(北森鴻) 面白かったわね。古物商の業界の話。江戸川乱歩賞の高橋何とかの「写楽考」に似ているわね。 業界内の話だから、よく調べてあるわね。高橋のは古美術の業界の話だけど、有名人とか 有名雑誌を使って、ある旧家の蔵からお宝が出たと、プロ…

夜駆け、冥途めぐり

「夜駆け」(鳥羽亮) 筋が単純で面白かったわ。 主人公(同心、隼人)は剣の達人なの。だったら、最初に、悪人に狙われたときに、 たたっ切ってしまえばいいと思うけど、それをやってしまっては、これだけの厚さの 小説にならないから、泳がせておいて、最…

花の下にて春死なむ

「花の下にて春死なむ」(北森鴻) 1・花の下にて春死なむ 言葉の美しい人だね。第一印象。それに、美しい句もたくさん。それが、独特な世界を作っている。 でもって、安楽椅子探偵もの。バーのマスターが鋭い推理をするのも胸がすく。 俳人、片岡草魚が自…

一両二分の女、おん宿かわせみ9

「一両二分の女、おん宿かわせみ9」(平岩弓枝) 1・昔むかしの かわせみにずーずーしい老人がやってきた。名前も家もわすれた。10両もっていた。お 吉という名と梅があるのを、覚えている。大家に聞いたがわからない。 岡っ引きの長介の母が覚えていた…

夜烏おきん、御宿かわせみ12

「夜烏おきん、御宿かわせみ12」(平岩弓枝) 1・酉の市の殺人 おおとり大明神の祭り、葛西花又村のおおとり神社。浅草、橋場までは船で、そこから 陸地をいく。屋根船、こたつあり。 御納戸色の小紋に、繻子の帯、色っぽいお内儀をみかける。旦那は地味…

ほお付きは殺しの口笛。御宿かわせみ7

「ほお付きは殺しの口笛。御宿かわせみ7」平岩弓枝 1・春色大川端。 材木商檜屋の主人が木曽で死んだ。伴の物とはぐれ、山の中で。娘お志津がかわせみへ 相談に。店で、味噌汁に毒物がはいっていた。店の連中が腹を下した。 当主には妾がいる。浅草の橋場…

赤猫異聞

「赤猫異聞」(浅田次郎) 時代物に転向したから、言葉の勉強だと思ってよんでみたの。その点では役に立ったんだ けど、内容は今一だったわね。後から本人が回想しているので、あんまりスリルとサスペ ンスがないの。途中、ベランメー調になるところは、ちょ…

白萩屋敷の月、御宿かわせみ8

「白萩屋敷の月、御宿かわせみ8」(平岩弓枝) 1・美男の医者 芝増上寺の片門前に住む、藍染め職人の兄妹、佐太郎、おもんが相談にくる。 尾張町の四条屋の染物を大量に引き受けていたが、2年前から支払いが滞っている。 そうこうするうちに、四条屋(大…

狐の嫁入り・御宿かわせみ6

「狐の嫁入り・御宿かわせみ6」(平岩弓枝) 1・師走の月 日本橋、馬喰町4丁目。茶問屋、東竜軒。畳替えとふすまの張り替えをしていた。 主人の市衛門が50両の金を置いておいて、なくなったといった。女中たちに聞いていた が、やがて、勘違いで、あっ…

虚像の道化師。(ガリレオ7)

「虚像の道化師。(ガリレオ7)」東野圭吾 1・幻惑す。 山の中の振興宗教。教祖が超能力を使えると噂で、急成長している。そこへ取材が入る。 細長い部屋。窓は開け放ってある。教祖がAの心に濁りがあるという。金を使いこんで いるだろう。Aは否定。する…

御宿かわせみ4.さざんかは見た

「御宿かわせみ4.さざんかは見た」(平岩弓枝) 1・山茶花は見た。 万石屋主人の相談。 強盗に入られて、千両を盗まれた。おきくが騒いで、まそ廟で3人を捉えた。 おきくは、手水場から見ていて、強盗の腕に入れ墨があったと証言。それで、 島送りになっ…

幽霊殺し。御宿かわせみ5

「幽霊殺し。御宿かわせみ5」平岩弓枝 1・恋ふたたび。 かわせみの納屋に小さい子(5歳くらい)が迷子になって、一晩過ごしていた。 日本橋本町三丁目、中村屋伊兵衛、正吉、5歳と書いた下着を着ていた。 中村屋に知らせると、大騒ぎをしていたが、当主…

猫始末、オサキ婚活する

「猫始末」(お医者同心中原龍乃介)和田はつ子 お医者同心と書いてあるから、死体を見て死亡推定時刻を出したりするのかと思ったら、 まったく違う。ただカミツレとかを処方して、いらいらを鎮めるだけ。それでお医者同心 ?詐欺じゃない? それから、薀蓄…

はやぶさ新八御用帖、大奥の恋人

「はやぶさ新八御用帖、大奥の恋人」(平岩弓枝) 新八は、根岸肥前の上の内与力。内藤新宿のお鯉のところから帰る途中に切り付けられる。 袈裟がけの名手。近くで人が切られていた。それを見たと勘違いされたため。 切られたのは、日本橋本石町、京菓子屋鶴…

七度狐

「七度狐」(大倉崇弘) 本格も本格、超本格。 千葉の田舎の方のむらで、落語家古秋の跡目相続の会を催す。ここで古秋の名前を継ぐ者を発表するのだ。 主人公の碧は、上司の牧に言われて、急きょ、参加する。ちなみに古秋とは有名な落語家。主人公は、季刊落…