2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

新刊紹介『逆説探偵』鳥飼否宇、中篇小説『血文字』第五回

『逆説探偵』(双葉社) 小説推理に掲載された13の短編小説集。一つの短編の中に必ずドンデン返しが一つ以上ある。ミステリーの王道。主人公が漫画的でタッチも軽いのが、とても良い。できれば表紙も漫画にして欲しいくらい。 * 中篇小説『血文字』第五回…

新刊紹介『あなたが名探偵』(創元)小説『血文字第四回

『あなたが名探偵』泡坂妻夫他。 ミステリーズの犯人当て小説のアンソロジー。泡坂の他に西澤保彦、麻耶雄嵩、法月綸太郎などが参加しているとあれば、外すわけにはいきません。期待を裏切らない出来です。 中篇小説『血文字』第四回。開始は10月2日。 {前…

新刊紹介『コレクターの不思議』・中編小説『血文字』三回目

『コレクターの不思議』・二階堂黎人 内容・手塚治虫マニアのグループの中で特に希少価値の高い漫画を所有している人間が殺される。密室殺人の様相を呈している。それをミャーコ氏と呼ばれる女性と名探偵サトルと十姉妹{ルビ=じゅうしまつ}刑事が解決する…

新刊紹介『痙攣的』・中編小説『血文字』二回目

『痙攣的』鳥飼否宇(光文社) 五つの章からできていて、最初の三つが独立した殺人事件なんだけど、最後の二つの実験途中の事件へのプロローグとも言える。圧巻は最後の二つ。特別に開発されたスーツを着用して烏賊とインターフェイスをするのだが、烏賊が人…

石持浅海・二冊紹介、中篇小説『血文字』一回目

『扉は閉ざされたまま』(祥伝社)『水の迷宮』(光文社)石持浅海 前者内容*犯人役の主役と探偵役の女友達が交互に語る、倒叙ミステリー。まず密室で殺人が行われて、犯人が密室を作る。次には同窓会で集まった友達たちが、被害者(まだ寝ていると思われて…