2005-01-01から1年間の記事一覧

『極道デカ』第二回

今週の唐沢類人の仕事。公式HPの『高層の刺客(死角より変更)』にアスキーを数枚追加。アドレスはプロフィールの中。 『極道デカ』第二回 前回までの粗筋。私(20才、唐獅子組の三代目姐。通称、唐マリ)は叔父貴(橘警視、35才)のご指名を受けて、広…

長編小説『極道デカ』一回目

首の腫瘍を切除したので、一週間休みました。今週から復帰でやんす。腫瘍は一応良性だったけど、悪性に変化する可能性はゼロではないと言われたら、何か、全てがどうでも良くなってしまったでやんす。 今後は、今まで書きたいと思っていたけど、色々とあって…

『はさみ男』DVD

『はさみ男』DVD池田敏春監督。メフィスト賞の中で最高峰と言われている作品の映像化です。内容:鋏が喉に突き刺さって殺害される事件が数件起きていて、主人公(私)は、新被害者を探している。その矢先、殺そうと思った女子高生が、別の人間に殺されて…

『トリダヨリ』他

今回は、この一年で、気にはなっていたのだけど機会がなくて紹介できなかった作品をまとめて紹介しちゃいます。参考までに、推理作家協会員の一年は、11末に『このミス』の投票があるので、12月から11月までが一区切りです。『うなぎ鬼』(高田侑)新潮社 第…

DVD紹介『宇宙戦争』中篇小説『血文字』最終回

DVD『宇宙戦争』(スピルバーグ監督) 今週はDVDの感想です。前半はあまり怖くなかったし、迫力もなかったです。それぞれのシーンは、すごい経費をつかって派手に爆破などを行っているのですが。後半は非常に怖くて色々なテクニックを使っているのに。…

新刊紹介『夜市』中篇小説『血文字』第七回

『夜市』恒川光太郎・12回ホラー大賞受賞作品 内容・夜市では望むものが何でも手に入る。小さい頃夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに野球の才能を買った。 感想・雰囲気は前年の受賞作『姉飼』に似ている。『姉飼』は、夜店で《姉》を買った男の話。そ…

新刊紹介『六トン2』・中篇小説『血文字』第六回

『六トン2』蘇部健一 何の説明もいらないくらい、メフィスト賞では、物議をかもした人。まあ、色々と評価はありましたが、私は、この人は天才系だと思う。前回の六トンで特に天才性を感じたのは、ぬいぐるみトリック。いわゆるマスカレード物で、クリスティ…

新刊紹介『逆説探偵』鳥飼否宇、中篇小説『血文字』第五回

『逆説探偵』(双葉社) 小説推理に掲載された13の短編小説集。一つの短編の中に必ずドンデン返しが一つ以上ある。ミステリーの王道。主人公が漫画的でタッチも軽いのが、とても良い。できれば表紙も漫画にして欲しいくらい。 * 中篇小説『血文字』第五回…

新刊紹介『あなたが名探偵』(創元)小説『血文字第四回

『あなたが名探偵』泡坂妻夫他。 ミステリーズの犯人当て小説のアンソロジー。泡坂の他に西澤保彦、麻耶雄嵩、法月綸太郎などが参加しているとあれば、外すわけにはいきません。期待を裏切らない出来です。 中篇小説『血文字』第四回。開始は10月2日。 {前…

新刊紹介『コレクターの不思議』・中編小説『血文字』三回目

『コレクターの不思議』・二階堂黎人 内容・手塚治虫マニアのグループの中で特に希少価値の高い漫画を所有している人間が殺される。密室殺人の様相を呈している。それをミャーコ氏と呼ばれる女性と名探偵サトルと十姉妹{ルビ=じゅうしまつ}刑事が解決する…

新刊紹介『痙攣的』・中編小説『血文字』二回目

『痙攣的』鳥飼否宇(光文社) 五つの章からできていて、最初の三つが独立した殺人事件なんだけど、最後の二つの実験途中の事件へのプロローグとも言える。圧巻は最後の二つ。特別に開発されたスーツを着用して烏賊とインターフェイスをするのだが、烏賊が人…

石持浅海・二冊紹介、中篇小説『血文字』一回目

『扉は閉ざされたまま』(祥伝社)『水の迷宮』(光文社)石持浅海 前者内容*犯人役の主役と探偵役の女友達が交互に語る、倒叙ミステリー。まず密室で殺人が行われて、犯人が密室を作る。次には同窓会で集まった友達たちが、被害者(まだ寝ていると思われて…

『女王様と私』(本)掌編小説『高層の死角』

『女王様と私』(本)歌野晶午 去年の『葉桜』ほどではありませんが、今回も足を掬われました。最初は女の子かと思っていたのが実は人形で、中学生の引きこもりかと思っていたのが実はXXで、と次々にひっくり返されてゆきます。空いた口が塞がらないくらい…

『容疑者Xの献身』短編『ゾンビ&ゾンビ・ハンター』

今回から『このミス』の上位に来そうな作品の紹介も。内容を詳しく紹介したいのですが、ファイルが重くて開くのにとても時間がかかるようになったので(作品の内容に関係ないお喋りは削除したのですが。そのうち、掌編小説だけを自分のHPへ移動する予定)、…

『新耳袋』劇場版DVD短編小説『60兆×数百の集合体』

『新耳袋』劇場版。DVD 1、夜警の報告書。内容*ある廃屋の監視員、幽霊が見えるらしく、次々と辞める。主任が確かめに行く。そこには三ヶ月前から勤務している監視員がいて、彼は「僕も幽霊は見ましたよ。血色の手形が壁に浮かび上がるんです。でも気に…

9月4日分です。(来週はアップできないので)

『暗闇の殺戮』 私(北里緑子)の後輩の南ちゃんが犯人当てをしましょうと言って尋ねてきた。犯人を当てたら、前に負けて取られたエルメスを返してくれると言うのだ。 「ちょっとは本格っぽいですから」と、意味深長な言葉を吐いて、原稿をコタツの上に置い…

『石見銀山街道殺人事件』『世にも奇妙な物語』「ケータイ三途の川」

久しぶりに本の紹介です。 『石見銀山街道殺人事件』木谷恭介 内容*「二千八年に日本が国家破産するので資金を海外へ」と謳う投資ファンドに騙されたと、主人公・友野多香子の元へ、古美術商が尋ねてくる。その投資会社には兄が勤めていて、翌日には兄が石…

(続きは公式Hで。アドレスはプロフィールの中に入っています)

シンデレラ路線続き

先週のは、よく考えたらシンデレラ路線でした。今回も先週の路線の続きです。 『『珍獣狩』(上の画像) 「う――ん、苦しいよう――。助けて……」 私たちの前で、レイラがうめき声を上げていた。今は深夜零時で、一分くらい前からレイラが人間から人魚に変身し始…

『レナードの朝』DVD短編小説「花嫁はシンデレラ」

内容*アルツハイマーみたいな病気なのだけど、劇的に回復する薬が発見される。しかし、それは一月くらいで利かなくなる。この短い期間に、一生涯忘れられない貴重な体験をする。 もっと普遍的な内容に直すと→病気で、劇的に回復する薬が発見されるんだけど…

『ハイド&シーク』そのうちDVD

アリ・シュロスバーグ脚本、20世紀フォックス。 内容*ほとんどが父親視点で貫かれている。まず、少女(エミリー)の母親がバスタブで死んでいて、それを発見したのも父親。次には、エミリーが幻覚らしきことを言う。「チャーリーがいるから、夜も平気なの…

『リプレイ』DVD2003年公開

監督ローランド・ズゾ・リヒター キャッチコピーは、『アイデンティティ』のスタッフが放つ『メメント』を超える記憶の迷宮。『アイデンティティ』を見た時も、この監督は天才系だと思ったけど、今回は、もっと天才性を全面に押し出していて、かなり衝撃。 …

『黄泉がえり』『天国の本屋』

今回はレンタル・日本部門の上位を独占している作品二つの感想です。 『黄泉がえり』DVD 内容*ある地方で黄泉から帰ってきた人が多数現れる。しかし、主人公(葵)の元恋人(俊介)は帰ってこない。それは、その人に対する愛情が薄いからだと葵は悩む。 …

『ブリジット・ジョーンズの日記』DVDシャロン・マグワイアー監督

『ノッティング・ヒルの恋人』でヒットを飛ばした作家の最新作の映画化。 内容*ストーリーは特になし。デブで大酒のみでヘビースモーカーの女性(32歳、出版社勤務、ロンドン在住)が日記に書いた日常の出来事。 冴えない弁護士とお見合いを勧められたり…

『死の棘』小栗康平監督作品 

内容*島尾敏雄原作。妻がノイローゼで、ことあるごとに喧嘩をふっかけてきたり、問題を起こしてくれる家庭。夫は小説家で、ことごとくそれに付き合って、泣いたり喚いたりする。 う――ん。難しいですねえ、説明ができない。これは小説を書いている人にしかわ…

『埋もれ木』小栗康平監督作品 

「埋もれ木」製作委員会93分『死の棘』でカンヌ映画祭グランプリを取った監督の最新作。 内容*ストーリーは特になし。少女たちが語るお伽噺と寂れた田舎の地方に住む大人や子供の生活が淡々と描かれる。でもどこからが現実でどこまでが幻想なのかは不明。…

『ドラムライン』『タップドッグス』DVD

この二つはDVD二枚組で1980円で、超お買い得です。両方とも脚本は非常に良く練れているし。『ドラムライン』チャールズ・ストーン三世監督、20世紀フォックス配給、米映画 内容*アメリカの大学のブラスバンドにドラマーとして入った生意気な男の子が…

『戦国自衛隊1549』『トリ・ブラ』『デセプションポイント』

『戦国自衛隊1549』角川映画 26年前の半村良原作の映画のリメイク。今回の原作は福井晴敏。 今回は、磁場発生器の故障でタイムトラベルして還ってこない部隊を救出にゆく話です。 前回と違う点を列挙。前回は戦車が一、ヘリが一、ジープが二、哨戒艇一…

『雲のむこう、約束の場所』劇場アニメーションDVD91分

新海誠監督作品コミックス・ウエーブ発売 内容*日本が津軽海峡で分断されたもう一つの時代、青森の少年・藤沢ヒロキと白川タクヤは、同級生の沢渡サユリに憧れていた。もう一つの憧れは、海峡のむこう、ユニオン統治下の北海道にそびえる謎の巨大な「塔」。…

ローレライ

映画 FUJITV&TOHO配給 内容*終戦末期、一つ目の原爆がヒロシマに投下された後、東京にも投下されるとの情報がある。その原爆を搭載した爆撃機の発進予定などは、情報収集活動により、日本海軍はほぼ確実に掴んでいる。 原爆投下を阻止すべく、新…