2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼蟻村マジック、谷中黒猫殺人事件

「鬼蟻村マジック」(二階堂黎人) サトルが山深い里にいくの。恋人のふりをして。そこでは昔、密室殺人が起こっていたの。それは、大男が現れて、村のつまみ者を殺して、行き止まりの部屋で消えたの。 もうすこし詳しくいうと、酒の席に、大男が現れたの。…

狂乱の春雪、お深井お庭

電子出版から紹介するわね。以下のアドレスにあるから。 http://www.e-bookland.net/square/prosakka.asp ↑eブックランドの電子出版も、どんどんラインアップが増えています。ここは、若桜木先生門下生のコーナーです。 狂乱の春雪(月海和哉) 小説すばる…

神様ゲーム、オサキ江戸へ

「神様ゲーム」(麻耶雄嵩) これは、神様が犯人を指すという設定。神様を信じていないとダメ。 猫の手足が切られていた。犯人は秋谷甲斐。 次、秀樹が死んでいた。密室になった裏庭の井戸の中。 僕は、犯人に天誅を与えてくれないか、と神様(鈴木君)に言…

魔王城殺人事件、オサキ鰻大食い合戦へ

「魔王城殺人事件」(歌野晶午) 多摩の外れ。魔王城と呼ばれる洋館がある。ここはものが消える。サッカーボールが建物の中に入って消えた。数時間後、校門の前に。一人の変なバーさんが住んでいる。 あるとき、主人公が入った。人が殺されて乳母車に乗せら…

事件でござるぞ太郎冠者、ごきげんよう

「事件でござるぞ太郎冠者」(井上尚登) 横溝正史賞の人。すごくよく調べたわね。感心。これは、狂言の家で起こったことや、近くの所轄の刑事から持ち込まれて事件を、狂言にヒントを得て解決していくもの。人物もよく描き分けられていて面白かったわ。 1…

クリムゾンの迷宮、オサキと江戸の歌姫

「クリムゾンの迷宮」(貴志祐介) この人は、「鍵のかかった部屋」で見てはいたけど、長編は初めて。バトルロワイヤルだったわね。面白かったわ。 藤木は砂漠のように、ひどく乾いた山脈のあるところで目が覚める。記憶のあるのは冬。バイトの面接を受けた…

玩具店の英雄、江戸前しののめ飯

「玩具店の英雄」(石持浅海) 天才の作品をもう一つ。 1. 傘の花 八潮議員暗殺事件。ある車いすの画家の個展会場から出てきた。傘に刀を仕込んだ男が襲ってきて殺された。八潮議員は鷹派で、物議を醸していた。日本の海岸線に、中国の侵略を防ぐために地…

トラップ ハウス、もののけ若様探索帖

「トラップ ハウス」(石持浅海) 毎回思うんだけど、この人は天才。 帯から――狭苦しいトレーラー・ハウスの中に閉じ込められた卒業旅行の9人。ドアも窓も開けられない。混乱の中、一人が命を落とし、悪意に満ちたメッセージが見つかる。この卑劣な罠を用意…

空白の叫び、江戸前七つ星

「空白の叫び(上)」貫井徳郎 99%はつまらない。3人の中学生の日常を延々と描いているだけ。最後の最後になって、三人が殺人を起こす。そこからやっと、面白くなりそうな予感が。 筋。久藤は毎日がいらいら。新しいおんな教師が着任する。彼女は、苛め…