境遇

「境遇」湊かなえ
読んでみたら、前に読んでいたわ。印象が薄いから、忘れたのね。どうして印象が薄いかと言うと、陽子(誘拐される子の母)と晴美の口語の語りなんだけど、、陽子の語り口がですます調なんだよねえ。迫力ないの。
それに、脅迫の内容が、数十年前の誘拐殺人の真相を調べよというもの。息子を殺しそうにないの。だから怖さがないの。過去を調べるあまりに、変なほうへねじくれていくの。設定は面白いのよ。被害者の母が、絵本作家として注目されて、夫が議員。おまけに不正献金で不起訴になった経緯がある。今回の選挙も近い。
でも、夫もいい人だし、皆、いい人。晴美も岩崎も。岩崎は義憤にかられて、不正献金をリークした人。亜紀はちょっと怪しい風にえがかれているけど。
まあ、新しい展開を試みたんだろうけど、あっと驚く結末ではなかったわね。

情報
クラブツーリズムの旅、いい。
分煙JT