北リアス線の天使、遠回りする雛

北リアス線の天使」(西村京太郎)



「遠回りする雛」(米澤穂信



今週面白かったのは、「西伊豆に消えた女」(西村京太郎原作)。
ストーリー。まずある会社の社長Aが殺されるの。そこに残されていた葉書から、愛人Bが浮かぶ。愛人B宅を調べると、ナイフの指紋などが一致。そして、愛人Bは西伊豆で投身自殺。20億の財産が妹夫婦に入ることから、妹夫婦C夫妻が容疑者に。
その後、別の愛人Dが殺される。Dの持っていた手紙(差出人不明)には次の文句。「AとBを殺したのはおまえだ。証拠品を返してほしかったら、X月X日、XXへこい」。同じ手紙が、別の愛人二人にも送られてきている。妹夫婦にも。
十津川の推理。手紙を出したのは、D。真犯人に逆にやられた。
ところで、Dにボディガードを頼まれていたという探偵Eが登場。しかし、Eも殺され、事務所が荒らされる。十津川の推理。探偵EはDのボディガードをしていて、殺される所を写真に収めた。そして、真犯人Xをゆすった。
ところで、Aは10年前、事業に失敗して、愛人Fと一緒に札幌に逃げた。だが、一年後、借金一億円を返済し、さらに2億の資金を持って、東京に帰り、会社を始めた。
10年前、札幌で3億を手にしたと考えられる。それも悪事で。その頃、宝石商が殺され、3億が奪われた。遺留指紋がAのと一致した。しかし、一緒に逃げたFの指紋は一致しない。これは不明。
さらにAにはトンネル会社があり、年に一億をそちらに回していた。十津川の推理。Fに強盗を黙っていてもらうために、年に一億を渡しているのではないか。現にFは数億するマンションに住んでいる。
Fに直撃。Fが車で逃げる。そして事故。血液型がRHプラスだった。しかしGのノートを調べてみたら、RHマイナスとの記述があった。これは、FになりすましたGがいる。それを問い詰める。Gはそうであると白状。今回の一連の事件も、自分が犯人だと白状。まず、Aの殺害。馬鹿にされて殺した。それをBになすりつけようとしたが、バレて、数億をゆすられ、殺した。
その後、脅迫状が来て、愛人Dを殺した。されに、それを写真に取られて、ゆすられ、探偵Eを殺した。

あと面白かったのは、spckだわね。これは、なぞ解きは簡単。糖尿病のインシュリン用の針は細くて痛くもないから、それで、カリウムを注射したというもの。本当は、それほど痛くもないことはないけどね。まあ、いいでしょう。でもって、預言者が、毒殺と言っていたから、毒しか調べなかったのね。本当は薬殺。これも笑えるわね。