賢者の贈り物

「賢者の贈り物」(石持浅海)より「賢者の贈り物」
これは、ジワーンときたわね。良かったわ。ある男性が、妻からカメラのフィルムをもらうの。でも、彼は、最近、デジカメに嵌まってしまって、フィルム用のカメラは捨ててしまったのね。もちろん、妻もそれを知っているの。では、それを知っていて、なぜ、フィルムを送ったかを推理するのね。
で、最初に推理したのは、もっとお金を使っても、趣味に走っていいよというメッセージ。それは、二人が倦怠期だから。というもの。でも、まだ結婚三年目で、そうでもないのよね。それに、妻は、デジカメで撮った写真で盛り上がっているし。普通の被写体を撮る分には、デジカメで全然問題ないって感じなの。では、何故?
デジカメとフィルムカメラの違いは、フィルムの方は、じっくり構図を選んで撮るから、被写体に感情移入をする傾向にある。
つまり、推理した結果、フィルム用のカメラは、じっくり被写体を選んで撮るでしょ。でも、デジカメは消せるから、パシャパシャ撮るのね。で、これからは、被写体をじっくり選んで撮ってほしいというメッセージだと断定するのね。で、じっくり選んで撮る被写体というと、そう、赤ちゃんができたからなの。ね、ジワーンでしょ。