上条麗子

今週面白かったのは、「上条麗子」
琵琶湖。県の払い下げ用地に入札した業者が四軒。そこの財務状況を調べる仕事。近江牛の味噌ずけを作っている店の二台目(A)が誰かに殴られ失神。その後、Aの同級生のBが神社で殺される。彼は肉の卸をやっていた。
上条は一軒づつ財務状況を調べる。まずは和菓子や。健全。ビジネスホテルのチェーン。これはかなり強引。ラブホテルで儲かっている。この社長は、一階にレンタル呉服屋を入れるつもり。そこの女将(C)が、近江牛の味噌ずけ屋の元社長の顔を見た時に、顔色が変わる。
そうこうしていると、ホテルチェーンの社長(D)が殺される。ヨットの中。クーラーボックスを開けた時に、社長の血がついた。さて、クーラーボックスに何が入っていたか。それともいなかったか?
そうこうしていると、第一回目の殺人事件で容疑者となっている味噌ずけ屋の若社長Aが、意外な話をする。殴られた時に、肉を盗まれたと。この肉がキーになるらしい。
上条は、味噌ずけ屋の財務調査をする。すると、近江牛仕入れは減っているのに、味噌や調味料の仕入れは減っていない。一方、交通費が異常に増えている。そこで推理。近江牛を別の国産牛に代えて仕入れをし、それを交通費に付け替えたのではないか?
これを二代目に話すと、そうだと白状する。そして、その国産牛を同級生のBに盗まれたのだと。
そこでまた推理。Bはこの牛の件を別の入札業者に話した。その入札業者からは謝礼をもらい、その入札業者は、この件をネタにして、Aを入札から降りるように脅したのではないか。だが、Aには絶対的な協力者がいて、その別の入札業者も殺して、Aを助けようとしたのではないか。では、その絶対的な協力者は誰か? 上条は、あの、呉服屋の女将の動揺した顔を思い出し、彼女ではないかと当たりをつける。そして、たまたま、博物館で、彼女の寄付した通帳を見つける。そこには、旧姓で、岡部碧と書いてある。それは、彼女の母の姓。彼女の母は芸子。調べると、味噌ずけ屋の社長と噂があった。その社長の娘ではないか。もしそうなら、Aとは異母兄弟。協力者になりうる。それを碧に話す。碧は白状する。
あの日、Bから、呼び出しがあった。国産牛偽装の噂を流す。君らの入札には得になるから金を出せと。そして、噂をアップするのを防ごうとして、殺した。その後、ホテルの社長に肉を渡したことを聞いていたので、ヨットを探した。それを見つかって殺した。