鑑識

今週面白かったのは、「鑑識」(中村雅俊の)
荒川の河川敷で、殺人が起こる。ルポライターのAが殺された。彼はBさん(ホームレス)の所によく訪ねてきていた。Bさんは行方不明。車の轍が撮れる。Aさんの服が落ちていた。高尾つつじの花粉。DNA鑑定に出す。多摩地区に多い。Aが電話していた先(殺された日)、多摩の大風酒造。そこへ行く。社長のC子は、春菫の受賞で取材だったと言う。Aはゆすりをしていたとの噂。C子を疑う。Bさんは天狗ほまれの米粒を持っていた。同じホームレスに聞いて、似顔絵をつくる。人目みたら忘れられない顔。それを大風酒造の従業員に見せる。誰も知らない(ネタばらしをしてしまうと、Bさんは、10年前に偽装自殺をして8千万円を得た大風酒造の元社長。おまけに、一度見たら忘れられない顔。ここで、一人くらいは、あ、というはず。それがないのが変)。
でも、そこにあった車のタイヤ痕は、殺害現場にあったものと一致。おまけに車の中からは、従業員のDとBさんの指紋が出る。DがBさんを、現場からどっかへ運んだと推定される。Dは黙秘。ところで、同じホームレスの話から、Bさんは2年前まで熱海にいたことが判明。熱海で働いていた居酒屋を探しあてる。そこの主人の話し。酒に詳しかった。春菫を推薦したのもBさん。天狗ほまれの話もしていた。天狗ほまれは、大風酒造の元社長が、酒造りに失敗した品種。彼はそれでフェリーから身投げ。E都議会議員の助言もあり、三年で自殺と認定。
さて、八王子のアパートで殺人事件。Bの似顔絵と一致。その耳の形と、大風酒造の前社長の写真の耳の形が一致。つまり、Bさんは大風酒造の前の社長と断定。偽装自殺と断定。さて、今回殺したのは誰か。C子とD男はアリバイあり。Bさんの体にも高尾つつじの花粉がついていた。犯人が持ち込んだものだ。DNA鑑定から八王子の一部と断定。そこには、E都議会議員の家があった。彼が犯人と断定。彼は認める。動機。AルポライターがC子社長を偽装自殺で強請ろうとした。でも応じない。そこでE議員にゆすりをかけた。都議は大風酒造のC子社長が、父の生きていることを知り、偽装自殺を公表しようとしたのを知り、困って、B元社長を殺した。