仇討街道

「仇討街道」鳥羽亮
日光街道について書く必要があったので、買ったの。役に立ったわ。でも、内容は、いつもの剣豪小説。ある女性が仇討をしたいと十四朗の所にくるの。それで、剣の修行をしてやり、ついでに、日光街道で仇討をするのを助けるの。チャンバラが好きな人向きよね。

今週面白かったのは、「朝比奈検事」
まず、あるレストランで、「強盗に襲われた」と言って、A子がBを殺すの。でも、A子は頸椎の椎間板ヘルニアで、胸を突きとおす力はないの。それで、A子を釈放。その次、Bの妻がA子を伊香保温泉へ呼び出すの。山の頂上で、会う約束をするの。で、10時。A子がBの妻の死体発見現場から逃げていくのを、目撃されるの。目撃者はC子。彼女は、5年前、A子の夫と同じ新聞社に勤めていて、5年前に辞めているので、A子を知っているの。で、死体を調べると、背中を日焼けしているの。コートを着ていたのに、死んでから背中を日焼けしたということは、死んでから、数時間、コートを脱がされて放置されていたということになるの。
で、所轄に聞き込みをしてもらうと、Bの妻を、河原で目撃したという情報があり。そこを調べると、争った跡と、Bの妻の血が発見されるの。それで、数時間、そこにBの妻は放置されていたと推理。
でも、Bの妻の赤いコートを着た女性が、10時、ロープウエイの監視カメラに写っているの。それは誰?
ところで、5年前、A子の夫は、喧嘩の仲裁に入って、頭を打って死hんだんだけど、そのあと、ライフネットという会社をゆすっていたとの噂があったの。で、それを調べるんだけどDと一緒に仕事をしていたの。でも、噂はAこの夫の死後に流され、おまけに、Dがそれを内部処理したので、Dは異例の出世をしたの。
ところで、A子は、その噂の出た元は、Dだと疑って、Dを追い詰めて、殺そうとしているの。でも、Dは、自宅で、毒薬で殺されたの。その現場には、Aこの薬が落ちているんだけどね。
で、またもとに戻って、Bの妻の殺された現場を調べると、目撃者C子の靴跡が見つかるの。さらに、5年前の噂を調べるに、ライフネットの社長が不倫をして、それの写真を撮った、A子の夫が社長をゆすっていたらしいの。でも、それは、一緒に仕事をしていた、Dでも、可能な訳。おまけに、Bはそのときの社長秘書。ゆすっている二人の写真を捕れば、逆にゆすることも可能な訳。
それで、朝比奈の推理。事件の根幹は、5年前にあり。5年前。社長をゆすっていたDは逆に社長秘書のBに写真を撮られてゆすられた。なので、今回、A子の店にBを呼び出して殺した。でも、A子が強盗に入られたので殺したと言えば、正当防衛になるので、そう頼んだ。
でも、検事が、A子には無理だと言ったので、真相を知ったBの妻が、A子とDをゆすってきた。DはCに相談した。CはBの妻を殺す計画を立てた。それは、Bの妻を殺しておいて、自分が、赤いコートを着て、ロープウエイのカメラに映った。それで、殺害時間をずらした。その間、河原でコートのなかったBの妻は背中を日焼けした。その後、コートを戻したDが車で、発見現場にBの妻の死体を運び、Cが目撃者になった。
では、なぜ、Cはそこまでしなければならなかったか。それは、5年前の不倫の相手がCだったから。(感想。それは、社内で処分するわって、感じ。相手の会社の弱みであると同時に、自分の会社の弱みでもあるから)
さらに、Dが自首をすると言ったので、CはDを殺した。
なかなか複雑で、特に、自分の会社の社員のCが不倫相手だとまでしたのは、ちょっと興ざめだったかな。