デッドボール

「デッドボール」木内一祐
藁の楯」の人の最新作。期待していた通り、超面白かったわ。
私(ノボル)は、恋人の紗枝に返す借金のために、ゲン先輩の誘拐の話に乗る。
それは、子供は殺さない。ただ、警察に知らせたら、子供の指を切る、というもの。
子供は誘拐した。仮面をかぶって相手をした。しかし、深夜、指定の場所に運搬人は来なかった。身代金5千万も届かなかった。
だが、翌日のテレビで、指定場所で永山弁護士の死体が見つかったとやっていた。さらに、誘拐の件が警察へ知らされ、運搬人に指定された成宮弁護士がぺらぺらとしゃべっていた。
彼は言う。「指定された場所へ、指定された時間に5千万をもっていったら、男がいて(目出し帽)、その男に5千万を渡した。ところが、今日になって永山弁護士の死体がそこにあった。声からして、金を渡したのは、永山弁護士に違いない。きっと、仲間がいて、仲間割れして、金を奪われ、殺されたのだろう」
だが、私たちは、それが嘘だと知っている。
第二章.ここで語り部が成宮弁護士に代わる。成宮は、客の金2千万を使い込んでいた。それを一緒に弁護士事務所をやっている永山弁護士にきずかれ、返すように言われた。
しかし、返せない。喧嘩していると、永山弁護士が訴えると言ったので、灰皿で殴って殺した。そのとき、ちょうど磯貝家(誘拐された家)から、誘拐の電話があった。
それで、5千万を運搬中に着服して、永山弁護士に死体を指定の場所に置き、犯人にした。だが、問題があった。今朝、死体を運ぶ前に、愛人の愛海がきて、死体を見つかってしまった。それで、死体運搬を手伝ってもらう代わりに、半分の金を上げることにした。
さらに、子供の指を切断することも、止めろと命令されてしまった。
それで、指を切断せずに子供は返した。
処で、愛海には、犯人について、嘘をつくことにした。
「磯貝の夫には愛人がいた。精神を病んでいる。自殺も図った。自分が助けた。で、忙しくて会えなかった。そしたら永山が隙間に入った。そして、二人で誘拐した。犯人については、夫も承知している。必ず子供を取り返して自首するように説得するので、5千万は私がもらっても良いと言われた。しかし、犯人と永山が戦って、永山は殺されてしまった。だから、後は、永山の死体を置いて、女を説得するだけだ」
愛海は騙された。死体を運んだ。テレビが来た。取材を受けた。
永山は立派に犯人になった。
愛海に半分やった。その後、犯人から電話がきた。5千万返してもらうよ。
3章.私(ノボル)と成宮弁護士が交互に語り部
三日後、成宮弁護士に私は電話した。「私が犯人だ。子供のケータイの色は黄色。君の虎ノ門のマンションに行きます。そこは愛人との愛の巣」
そのマンションの前で、成宮は拉致された。車に連れ込まれた。八王子あずさ霊園(指定場所)に連れていかれた。弁護士の指を切って、脅した。銀行の貸金庫に半分の金があると白状した。後半分の金は、愛海から回収したことを告げた。
成宮のマンションに行った。金のことで、押し問答をした。成宮はトイレに閉じこもった。しかし、ドアを開けた時、ゲン先輩は、成宮にアキレス健を斬られる。
そこへ愛海が来る。私(ノボル)は愛海と手錠で繋がれた。しhかし、愛海は、画像の入ってパソコンをめちゃくちゃにしていた。
ここからは、愛海語り部。ヘルス嬢になった事情から、自首を決心するまで。
その後、また弁護士が語り部。弁護士、ゲン先輩がトイレに入って、また戦ったとき、怪我をした。それで、医者へ向かうことにした。
で、ゲン先輩をトランクに入れ、2千5百万もトランクに入れ、二人を後部座席に入れ、自分は運転して、出発。途中で警察に捕まる。テレビでしゃべっていたことを警察で話してくれと言われる。
トランクを開ける。しかし、そこには何もない。途中でコンビニに寄った。そのとき、先輩が金をもって、逃げた。