教場

「教場」長岡弘樹
「傍聞き」が30万部ヒットした人の第二弾。長編のようだけど、短編の集まり。正直言って、超読みにくい。わかりづらい。なぜか? 極限まで主語が省略されているから。それに、状況説明もしてくれないから。
何回も読まないと、よくわからない。で、簡単に感想。
警察官になるための学校。超スパルタ。まるで、体育会系。殴るけるは当たり前。本当にこんなに厳しいのか? それでなくたって、人数少ないのに。
それから、いじめがすごい。銃を撃つときのイヤホーンに、瞬間接着剤をつけて、中に蟻を入れて、鼓膜を食わせるとか。ありえないと思う。そのやられた人は、耳の中が病気で、耳垂れが出て、それが餌と思われたため。
ああ、二つだけ、わかりやすいのがあった。
ある女性生徒が、立体駐車場で殺されそうになる。それは、彼女の元恋人が、車で轢き殺されて、その犯人を見ていて、同じ教室にいたから。それを追及したから。でも、これは、動機はあるけど、ミステリーとしてはちょっと。
ミステリーとして面白かったのは、昔、クマン蜂に刺されて、今回刺されたら、あなふぃらキーショックになるとわかっている生徒の話。その生徒の運転する車に、くまん蜂が放出されたのだ。主人公は、それを、友人の仕業だと思っていたが、じつは、自分のヘアムースのにおいのせいだった。これは面白かったわ。
あと、友達が濡れ衣をきせられそうになったとき、Aはその友達をリビングで見たと証言しなかった話。それは、日記に、自分の部屋にいたと嘘を書いたから。日記の嘘は厳罰。なぜ嘘を書いたかというと、自分の耳が病気で聞こえなくなっているのに、事故の音を聞いたと、わざと、音について書いたから。
全体的に言言うと、わかり憎い。