清須会議

清須会議三谷幸喜
彼はファンだから、映画も見たいけど、その前に本を買ったの。
時代劇は、私も書いているけど、なかなか進まないのね。たとえば、服でも、現代ものだたら、ベルサーチのぎらぎらのジャケットに、ビンテージジーンズ。XX年代。20万もする。とか、はかどるけど、時代ものだと、棒島とか、一行にしきゃならないの。
それで、参考になるかと思ったの。そしたら、現代語訳なの。面白いっちゃあ、面白いわよ。コラーゲン鍋を食べよう、などと、カタカナがビシビシ入ってくるんだから。でも、あんまり参考にならなかった。「あいつヤバイ」とか書けないじゃない。
で、筋・全部、登場人物のモノローグなの。たまに会話も入るけど。
順番に、登場人物が独り言を言っているだけだから、どうだろう。これって、ヒットするかな。冒険だわよね。
でも、現代風に書きゃいいんだと、思ったわ。心の中の呟きを、連綿と。それなら、気が軽くなるけど。でも、冒険だわ。
一応筋を。信長が殺されて、清須城で跡目相続する会議なの。次男、信夫は、愚鈍。三男信孝と争う。柴田勝家は信孝派なんだけど、お市が、結婚して、子供を産んだら、その子が相続するのよ、などと持ちかけるの。
そして、秀吉は、最初は信夫を押しているんだけど、途中から、孫に乗り換えるの。まだ3歳よ。でも、口先三寸で説得してしまうの。天才ね。
途中、猪狩りがあって、信夫が愚鈍さを露呈する場面なんかもあって、まあ、面白かったわ。