盗みとバラの日々

「盗みとバラの日々」赤川次郎
夫は泥棒、妻は刑事だそうで。
この人のは、設定が面白くて、とても勉強になるわ。今回は、その設定があまり生かされていなかったようだけど。
筋。城の内大富豪のぱーてぃ。夫は79歳のおじいちゃん。会長。妻は20台の美人。当然財産狙い。美女はものすごく金使いが荒い。
それだけではなくて、会社経営にも口を出す。
忠実な子会社の社長、A.会長に、言いにくいことを言う。そのAを追い出そうとする妻。
電気が消える。そして妻の悲鳴。電気がつくと、妻の数億のエメラルドのネックレスが消えている。妻は言う。引きちぎられたと。そして、においがAだったから、Aのポケットを調べろという。
ここに純一がいる。擦りの弟子。純一は、そんなことになると思って、偽物を用意していた。それを、落として拾って、これじゃないですか、と差し出す。
実は、妻は、別のスリを使って、自分で引きちぎったエメラルドを、そのスリに渡して、Aのポケットに入れさせた。でも、計画は失敗。
で、後日。妻は、数十億のマンションの前の公園にホームレスがいるのを目障りに思う。そして、夫の財力で、知事を動かして、そいつらを排除させようとする。
しかしh、それでは、マスコミがそっちに殺到してしまうので、すぐ目の前の大病院で、国民的人気の金メダリストのBの偽手術をすると、報道する。当然、マスコミはそっちに集まる。そして、ホームレスをやくざを使って追い出そうとするが、ホームレスは一人もいなかった。実はh、夫の泥棒が、一人に10万ずつ渡して、移動させておいたのだ。
一方、病院の中のB。非常に性欲が強い。看護婦を強姦したりしている。そこへ、自分の恋人のCが浮気をしているんじゃないかとの報道。そこで、女に変装して、恋人の元へ忍び込む。
しかし、これは、夫の泥棒と妻の刑事の仕掛けた罠。マンションの前で、逃げ出してきた恋人と、Bが喧嘩になり、マスコミにばれる。Bの偽手術もばれる。
一方、心臓発作をおこしえ、死にそうになた会長。孫とAの意見で、妻と別れる決心をする。慰謝料は数億kだが、それでも、会社は守れる。
感想。赤川だから、面白くないはずがない。