揺れる

3・29(日)
「揺れる」林由美子(小説)
前に、「逃げる」と「堕ちる」で紹介した人。ラブストーリー大賞の人。これは大賞をとって第二作目だから、まだラブストーリーの要素が色濃く残っている。何とかヒットさせなきゃ思っているのか、セックスのシーンもかなりずばりと出てくる。それから、建設、設計関係をやっていたのか、その方面の薀蓄がすごい。では、筋を。
可南子は、設計事務所で働いていた。ある日、偽装をしているのを発見して、上司に言うが、逆に辞めさせされる。で、故郷へ帰ってくる。家も大工をしている。で、離れに大工見習いの子がいる。暗い影が気になるが、好きになりセックスする。
初恋の幼馴染の男にも好きだと言われる。可南子は二人の間で揺れる。そのうちに、大工見習いの子が、実は、昔、人を殺した少年Aであることがわかる。町では噂になり、つまはじきにされるが、可南子は嫌いになれない。そのうち、放火が何軒か起こる。警察は、元少年Aを疑う。少年Aは姿をくらます。
可南子は、幼馴染とヨリを戻すが、おなかには元少年Aの子供がいた。その頃、可南子の父の工務店が左前になり、600万の借金できてしまう。ちょうどその頃、寺田という男が、1千万を用立ててくれる。
寺田は可南子の元上司。話を聞きに行くと、元少年Aが出してくれたという。そして、元少年Aの家が地下鉄の工事に引っかかって、金ができたと教えてくれる。
さて、金の件は一段落したが、ある日、可南子の上に材木が倒れてきて、可南子は骨折。可南子は、ちょうどその場で助けてくれた、従業員の高柴か、幼馴染を疑うが。さて、放火と材木を倒したのは、どっち?
感想。まだまだ肩に力が入っていて、ギシギシしているけど、面白かったわ。