大名時計の謎

5・22(金)
「大名時計の謎」小説。聖龍人
私も時代物を書いているので、時計が絡んでいたら面白いのに、と思っていたので、買ってみました。でも、正直言って、今一だったわね。薀蓄はすごいの。それにミステリーも書きなれているって感じ。細かいことから、推理する力はすごい。でも、はっきり言ってしまうと、地味。
短編集。
1・大名時計の謎。
岡っ引きの佐吉が主役。歳三の見張りをするように同心から言われた。神田の近江や、宋右営門が殺された。その娘から、犯人捜しを頼まれた。娘の話。大名時計を買ってから、幽霊が出るようになった。それを歳三に話す。「それは晴れた日ですかい?」と聞く。そうだと答える。その時計は死人が出ると不吉な噂がある。
さて、お多岐には妹のお公がいる。似ていない。お多岐に縁談。お公は待ちつ山の聖天に大根をささげて、縁談を喜んだ。(子の話は、本題と関係ないんだけど、延々と語られる)さて、宋営門が殺されたのは、宗吉とあん摩が部屋に入った後。で、宗吉を調べる。お多岐に横恋慕していた。で、犯人は宗吉と断定。縁談を持ち込んだ、父を恨んだ。で、幽霊の出る時計は、隠れキリシタンの魔京。鏡が仕込まれていた。これも殺しとは関係ない。
2・
金衛門の処の田の吉が沼に嵌って死んだ。しかし、その沼は、膝くらいしかない。変。で、調べる。草が、人の形にしか折れていない。もがいた跡がない。これは、別の処で殺されて、捨てられたに違いない。田の吉は通いの番頭。その部屋へ行く。簪がある。かなり高そう。女の匂いの会巻き。近所の人間に聞く。水茶屋の女に入れあげていたとか。それは、Aの振りまいた噂。で、水茶屋へ行く。女が、よく来てくれたと証言。で、女の周囲を調べる。Aが入り浸っている。さらに、水ガメが割れている。で、こう推理。Aが金を盗むために水亀で殺して、捨てた。かいまきは持ち込んだ。(感想。なにか、こじつけっぽい)
3・消えた茶屋娘。
茶屋娘が消えた。その母親が言うには、殺されたに違いない。そのうち、二か所で消えた茶屋娘の幽霊が。母親の処を調べる。娘の着物と簪が二つ。で、こう推理。娘はかどわかされた。で、相手を脅すために、母親と妹が幽霊のふり。そうこうしていると、娘の死体。
主人公は、近くを調べる。茶屋娘の懇意にしていた男などを聞き込みで割り出す。そして、犯人を捕まえる。二人で幽霊のふりというのがちょっと面白い。
もう一つ、ちょっと面白い話が。

情報
バンクリフ&アープルズ
受験は、グノーブル