商い同心。先客万来事件蝶

おいしい酢は本当においしい。
ゼクシー、いい。
「商い同心。先客万来事件蝶」梶ようこ。
時代劇の感を養うために買ったの。たとえば、身代金の相場はいくらくらいとか、身代金運搬をしたのが犯人の女将で、丁稚に手伝わせて、途中でまずいことを見られて、それを黙っていてもらうために渡すとしたら、金はどのくらいか?あるいは、骨とう品を割ってしまった時、弁償金の相場はいくらくらいなのか、とか。
ま、そういう意味では大変参考になったのだけど、ミステリーのレベルは今一。ま、私も現代物のミステリーのレベルが高すぎて、時代物に写ってきので、それはそれでいいんだけど。それにしても、レベルがね。では筋。1・広小路で稲荷ずしを売っている屋台がある。中身はおからで、超安い。その親父が火傷があるので、狐の面をかぶっている。一方、昔、父が悪さをして、捨てられた娘がいる。その娘の父が実は、狐の面の親父。理屈も推理もない。ただ、出てきた人をくっつけた感じ。後から顔を隠すためにわざと火傷をしたとか。屁理屈だよね。
でも、まだこれはいい。三番目のは、平岩弓枝のパクリ。紙の回収をしている少年が、昔の皇女のラブレターを間違って、手に入れてしまう。それを悪い友達に取られて、強請りに使われた。そっくり。
1. ももんじ屋(獣肉)で、血を吐いて死んだ老人がいる。死に際の伝言が、「はかったな」だった。で、その老人は、両国では見かけない顔。で、懐には偽の小判が。で、仲居の娘の態度が変。
あ、その前に、一緒にいた医者がトリカブトだと言う。しかし血を吐いていた。だが、小者の話では、トリカブトは吐くだけ。血は吐かない。そいつの姉が心臓の薬でトリカブトを貰っていた。で、一緒に柄の悪い男が三人いた。で、トリカブトだと店を脅した。
で、仲居の娘に戻るが、態度が変。すると、神田川の浮浪者の所へ行っていた。話を聞くと、その老人はここで会ったと証言。で、老人を調べる。浮浪者仲間に聞くと、三島やに昔、店をつぶされた。で、三島やはももんじ屋の大家。つまり二つは一緒だと思って、老人は復讐するつもりで、口の中に血袋を入れて、戻した。しかし、一緒にいた柄の悪い男がトリカブトを入れた、と推理。
で、三人の男の似顔絵を描くと、名前が割れる。前、三島やで働いていた。で、三島やを調べる。昔、贋金を使って、両替商をしていたとの噂。で推理。三島やは贋金を大量に作って、ももんじ屋の下に隠しておいた。それを掘り返す必要がでて、ももんじ屋をつぶす策に出た。それが今回の毒殺。老人には謝礼として、贋金を渡してあった。
感想。まあまあ面白かった。
4.つるが逃げた。ツルはご禁鳥。将軍が鷹狩で取るだけ。それを食べたら罰金。ある日、主人公の所へ、姪の父が訪ねてくる。「ももんじ屋でつるを食べさせられたかもしれない」と言う。ももんじ屋は否定。では、なぜ、姪の父がそう思ったのか。庭に、「つるを食べただろう」との投げ踏み。その妻に逢いに行く。すると、ももんじ屋の女将と同じ香。どこかで会っている。つまり移り香。で、推理。姪の母は、ももンジやの女将を尾行して、夫が浮気していると邪推。で、妻が投げ文。これに妻がすんすんと白状。はkkり言って、今一。それに、言葉が難しすぎて、現代人の読者を拒否している。たとえば、偽物を「似たり」とか。偽物でいいじゃないか。