季節は移るメリーゴーランドのように


「季節は移るメリーゴーランドのように」岡崎琢磨
タレーランの人。短編集なのだけど、角川の長編に出そうと思って書いたらしく、最後がやたら説明的。でも、最後無視していい。一つ一つは独立している。
1・冬。冬子と僕(夏樹)は中学からの腐れ縁。恋びとになれず、好きなんだけど、打ち明けられない。二人は大の推理すき。不思議なことがあると、「奇説」と言って、謎解きをする。最初は、冬子の謎。ある朝、起きたら、スカートが急に短くなっていた。謎解き。冬子には姉がいるんじゃないか。そして、流行のスカート丈には煩い。それで、卒業写真を撮る日、最先端に映るように、自分のスカートと買えたのではないか。当り。
この人は、まるっきりヒントがないのに、いきなり異物を持ち込んで、謎解きをするのが得意、それが驚き。天才だね。
もう一つ。「今、奈良を通過した」とメールが入った。なのに、10分後には、京都についていた。この謎解き。飛行機で通過したから。
感想。発想を飛ばすのが凄い。
もう一つあった。神戸で、黒い服のカップルに写真を頼まれた。男はスーツ。女は砕けた服。キャリー持っている。男が言った。「サンはどこ?」それから冬子の謎解き。
男は近くの貿易商社に勤めている。女は不倫相手。こっそり会いに来て、強引に男を誘いだした。キャリーをもっているのは、女だけだから。
僕の推理。「サン」じゃなくて、「ねえ、さん」と言った。だから、二人は兄弟。法事で来た。だから、男は黒のスーツ。女は着替えて、キャリーに入れた。だからm女だけキャリー持っている。
感想。最初、黒服とはいわないのがミソ。
情報
グリーンジャンボ、5億円