純喫茶一服堂の四季

「純喫茶一服堂の四季」東川篤也
あの東川ですから外れる筈がないです。でもこれだけトリックが出尽くしている現在、いかにも「タレーラン」の乗っかったという題だし。もしかしてという思いもありました。でも、それは、見事に裏切られました。やっぱりこの人は天才です。主人公のキャラはまあどうでもいいです。人見知りで毒舌、これが博多弁であろうと、そう変化はないです。やっぱり謎解きであっと言わせないと。大成功です。短編集。
1・春の十字架。Aさん宅の離れで、B旦那が殺されるの。それも木の十字架に磔にされた形で。
主人公はさえない雑誌記者。ま、旦那の浮気をみはるように、奥方に頼まれたのだけど。ぐっすり寝てしまったの。死亡推定時刻は夜中の零時から2時。この間、B旦那の浮気相手のC子の車が、近くで目撃されているの。で、離れには天窓があるの。他は密室なので、犯人は、この天窓から入ったと推定されるの。
で、第一発見者は主人公と居候の太ったD。Dが窓をぶち破って一人で中に入ったの。で少しして、表の鍵を開けて、主人公と奥方を入れたの。でDは犯人から除かれたの。警察の見解では、太りすぎていて、天窓から入れないから。で、安楽ヨリコの推理。
犯人が窓から入ったのではない。旦那が天窓から屋根へ出て殺されたの。犯人におびき出された。そして、犯人は、縦と横の柱に死体を括り付けて、それも、十字架の部分は緩く、そhして、旦那を下におろした。
で、第一に入った時に、十字架の処をしっかりと縛った。よって、犯人はD。このヨリコにとって、動機はどうでもよかった。その通りだった。
感想。目から鱗だったわ。
情報
夢をかなえるライフプラン。チャレクロ。