DVD紹介『宇宙戦争』中篇小説『血文字』最終回

DVD『宇宙戦争』(スピルバーグ監督)
 今週はDVDの感想です。前半はあまり怖くなかったし、迫力もなかったです。それぞれのシーンは、すごい経費をつかって派手に爆破などを行っているのですが。後半は非常に怖くて色々なテクニックを使っているのに。
 前半の怖くないのはなぜかなあ? 懐かしさを出そうとするあまり、全体がセピアでリアル感やギトギト感がないせかな? それとも、昼間で画面が明るすぎて、怖さがないからかな? まあ、パニック映画であってホラーではないので、昼間のシーンが多いのはしょうがないのでしょうが。それにしても、『未知との遭遇』のように、夜で、いきなり稲妻に直撃されたりするシーンで始まれば、ずっと怖いし、インパクトも強い。
 それに、カメラが退きの場面が多い。パニックとかホラーは接写でないと、怖さがでない。例えば、カメラに向かって、湯気の出ているような臓物や血が飛んできて、主人公の顔にビシャっと当れば、それだけで充分に驚くのに(後半は接写が多い)。まるで、イラク戦争のドキュメンタリーを見ているような。
 音楽も怖くないですよね。ジョーズのような、怖いテーマソングは欲しいですよね。
 これに比べれば、DVD『広島アニメ映画祭』のアニメ監督の作品の方が10倍も怖いですよね。やはり、怖さは旧大陸の人間のほうが得意なんでしょうか? 先週も紹介しましたが、ロシアのノルシュタイン監督のアニメとか、日本のホラーは、暗がりからいきなり手や槍が現れて、ズドっと刺さったりして、心拍数が一挙にあがりますよね。観客を一気に画面に引き込むには、血と多少のグロは必要ですねえ。ついでながら、『宇宙戦争』は、細かい部分ではとても参考になるので、映像監督を目指す人&子供を映像監督にしたい親には必携ですね。『広島アニメ映画祭2』のDVDはその百倍も参考になりますが。
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 中篇小説『血文字』最終回。開始は10月2日。
{前回までの粗筋・私(八神沙希)は十年前に弟(雄介)が火事で死んでから、悪夢を見て、腕に『Y』の字が浮かびあがるようになった。私は霊感体質で、新ちゃんの幽霊に導かれ、新ちゃんの死体を発見した。しかし警察は雄介と新ちゃんの両方の時に私の記憶がないことから、私が多重人格で犯人なのだと疑う。十年前は弟の遺体が紛失した。新ちゃんの件では、遺体を発見している。私は十年前の記憶を取り戻そうと、土蔵に入るが、血まみれの日記の切れ端があるだけ。私の行動を陰から見ていた警部補は、第二の人格が、十年前の証拠を破棄するために土蔵に入ったのだという。さらに、半年前に東京に行ったのも証拠隠滅のためではないか?怒ったチヨが警部補の首を絞めと、警部補の背後霊が離脱する。私は、チヨが私の背後霊に違いないと思う。普通の人間と同じ行動ができるのは、具現化に優れているため。チヨは催眠術だという。私は東京へ逃げる。途中で、雄介の友達の霊魂・葵にであう。葵は、半年前、東京へ行く途中で電車内で出会い、箒村に行ったが、自分は殺されたと言う。その後ついに雄介の霊魂が現れ、実は自分を忘れて欲しくないのでYの字を浮き上がらせていたと言う。一つ懸念が晴れた私は、弟に嘘をついて、東京の家に行く。雄介もチヨも葵も、全員が東京の家に行くのに反対したから、逆に、そこに記憶を取り戻す手がかりがあると考えたのだ。東京の家には人形霊がいて襲われるが、チヨに助けられる。チヨは半年前、ここに来たと白状する。その後、死んではいなかった警部補と、老人が尋ねてくる。同時に葵もやってきて、私を二人から逃がしてくれる。葵は、老人を霊媒師と断言。箒村の人間の手先。暗闇の中を逃げ回る。老人が、葵に向かって、演技はおしまいにしな、と言う。葵は『雄介、御免』と叫んで泣き崩れる}
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