スマイル、楽園に間借り

本『スマイル・聖夜の奇跡』陣内孝則
12月15日から映画化決定の作品です。北海道の星屑町(札幌の北という設定です)のアイスホッケーチームの話です。
 弱小ホッケーチームで、選手はぎりぎりの人数しかいません。おまけにコーチは素人です。アイスホッケーは途中で何回も選手交代ができるんだそうで、人数が多いほうが有利なんだとか。
 近くには強豪のチームがいて、練習試合をする度にいつでも負けています。この強豪に勝つには奇跡を期待するしかありません。
 しかし、最後のほう、試合で、コーチの素人的とも思えるアイデアで次々と敵を倒し、強くなってゆきます。そして、不可能とも思われていた強豪との試合では、何とか肉薄し……あとは観てください。
 途中、白血病の美少女との淡い恋愛などもあり、泣かせます。

本『楽園に間借り』黒澤珠々
先週、青春文学大賞に出すぞーなどとコメントしてしまってから、まだ、前回の獲得作を読んでいないと気がついたのです。前回の獲得作を読むのは、その賞の傾向を知る上で欠かせないことなのに。
 なので、急遽読んでみました。内容は、ヒモ君の何げない日常でございます。でもって、お笑い路線です。そういえば、この賞は、第一回から、ネアカでした。この賞は、一次審査を通過すればネットでの読者投票になり、それが大きなウエイトを占めるんですが、ネットだと面白いほうに流れるんでしょうか。
 で、今は、自分のがここに合っているか、悩み始めたんでやんす。まあ、一次を通過すればの話ですが。
 青春文学というタイトルがやけに気になるでやんす。この作品は確かに青春してるし、文学もしているです。
 どういうことかと申しますと、昔、明治の文士さんは、文学は高等遊民の手なぐさみだと申しましたが、確かに、これはヒモさんの悩みですから、文学なんでやんす。
 でもって、自分のを見返してみて、文学をしていないように思えたでやんす。わたくし、15年も推理ばかりやっておりましたから、文章が説明臭いんです。それに、主人公のキャラも立っていないような。アチキの小説がしているのは、恋愛だけ。
 だったら、恋愛大賞と銘打っている賞に出したほうがよいのではないか。そう思って、ラブストーリー大賞なるものがあったのを思い出し、調べてみやした。すると、7月末の締め切り。過ぎているでやんす。やっぱり、もっと早くに対策を考えるべきだった。後悔しきりです。
 で、今は、来年のラブストーリー大賞に回すべきか、あるいは、もっとキャラ立ちさせて、文学文学するように改変すべきか。深い悩みに落ち込んでおります。まあ、ぎりぎりまで悪戦苦闘して、だめだったら、来年回しにするって手もあるんですが。やっぱり、受賞作はもっと前に読んでおくべきだった。

来週はお休みです。