赤い指、鳥人計画

『赤い指』(東野圭吾



6.7.婆さんはボケているのか? 

鳥人計画』(東野圭吾



峰岸はジャンプのコーチで、楡井を可愛がっていた。その楡井が自分に黙って、他のコーチの指導に従っていたことが途中から判明する。毒をカプセルに入れたのは、峰岸であることが独白で分かる。その峰岸の推理と警察の捜査が交互に語られる。かなり大がかりなプロジェクトでジャンプのフォームの修正が行われていたらしい。まあ、峰岸が楡井を殺そうと思った動機は、自分が外されたことにあるのだが。設定が大掛かりで面白い。


来週は『ある閉ざされた雪の山荘で』『さよならバースデイ』 の予定。

追伸。『アダマースの饗宴』(牧村一人)も読んでみました。
これは、第16回松本清張賞受賞作です。この賞もたしか500万なので、毎年出そうとは思うのですが、8月の横溝正史賞か9月の小学館の文庫大賞に出して、ぼーっとしている間に締め切りが過ぎてしまうか、さて、次の江戸川乱歩賞に向かってガンバルゾと思っている境目の時期なので、毎年逃しているのです。
でも、今年は、9月にかきあげようと思ったのが、遅れて今頃になってしまったので、出せそう。なので、研究のために読んでみました。この作品はミステリーではないので、イラストには起こしませんが、感想だけ。
大沢有昌絶賛だそうです。感想としては、ライトノベルのハードボイルドです。全編、カーチェイスとドンパチ。でも、タッチが軽いので、あんまりリアリティは感じないのですが、、。まあ、大沢有昌に比べたら軽石くらいでしょうか。
株のことがやたらに長く出てくるのですが、分からないので、飛ばしました。いいかえると、女性向きハードボイルドですね。
でも、選考委員がこの閉塞した出版界をぶち破ろうとして、ライトノベルに期待をかけている、その期待感は伝わってきますねえ。
白眉だった会話は次。
「君も相当に変な人だねえ。確か、私は君にけっこうひどいことをした記憶があるんだが」
「それを言うなら」こちらも笑って言った。
「わたしも、あなたのお兄さんを殺しちゃったような覚えがあるんだけど」

追伸2.最近、あまり面白いドラマがないし、徳光(二男)さんのファンなので、MXのゴールデンアワーをよくみるんだけど、外国の料理が紹介されていて楽しい。それに、一つのことをじっくりやってくれるのもうれしい。この前は「スイカがエコになる」って話題。私もスイカにしようかな、と思ったわね。