悪夢の観覧車、99%の誘拐

『悪夢の観覧車』(木下半太
悪夢のエレベーター』の人です。




6,7.はたして、6億は本当に捨てられたのか? それとも、人質は、皆共犯なのか?


『99%の誘拐』(岡嶋二人




来週は、『仮面山荘殺人事件』『検屍官』の予定。

今週は、久し振りにドラマが面白かったわね。「HERO」と「結婚」。特に「HERO」。まったりした田舎の雰囲気が良かったわね。それから、エンタも見たわよ。一応、ちょっとね。
追伸、2.
道尾秀介が好きなので、「球体の蛇」を読んでみました。これはミステリーでもあり、恋愛小説でもあり、青春小説でもあり、イラストに起こすのは難しいので、紹介だけします。
感想としては、すごかったの一言ね。荒削りで、心臓をザクザクえぐられるような衝撃でありながら、暖かいの。背筋が寒くなるような怖さがある一面、涙がじわーんなの。
粗筋を言うと、主人公は、高校生で、知り合いの家に居候していて、そこが、白アリの消毒をしている家で、週末には、そのバイトをしているのね。で、ある家で、好きになった女性(ちょっと年上かな?)がいて、夜に、その家の床下に潜り込んで、その女性と年上の男の情事の声を聞くの。
で、ある時、その家が火事になるんだけど、逃げる途中に、その女性がいたので、その女性が男を殺して火をつけたのかと思うのね。でも、女性は、火をつけていなくて、主人公が火をつけたんじゃないかと思っているの。
一方、サヨちゃんていう好きな子がいて、その子が、キャンプで火事になって、ケロイドを負うの。その火事では、サヨの母親も死ぬんだけどね。でもって、主人公は、同情から、「サヨちゃん、結婚しよう」って言うの。でも、それが同情であるのを見抜かれ、サヨは自殺するの。
主人公は、自殺の原因が、自分の言動にあったことを承知しているので、ずっと追い目を感じているの。
そんで、ある日、好きになった女性が、キャンプで、煙草を投げ捨てたことを白状するの。それが、展望台の上で、サヨが死んだのが、展望台の下だったので、あの火事が、その女性のせいであると判明するの。
それで、主人公は、その女性を責めて、「人殺し」とまで言うんだけど、後日、トモちゃんという一緒に住んでいた女の子が、その女性は、主人公が責めたすぐあとで自殺したわよ、と教えるの。
で、これは長い話なので、いろいろとあるんだけど、飛ばして、最後に、トモちゃんが、サヨの起こした火事は、サヨが自分で花火に火をつけたせいだ、というの。
でも、最後に、主人公は、その二つともがトモちゃんの嘘ではないか、と疑るのね。それが、腹の中に嘘をためこんだ蛇、つまり球体の蛇、なんだけど。
トモちゃんは、主人公が、好きになった女性を忘れられないので、自殺したと、嘘をついたんじゃないか? それから、あまりにも自分を責めるので、サヨが自分で火をつけたなんて、言ったんじゃないか? などと、考えるんだけど、トモちゃんの言ったことは本当かもしれないし、それは、藪の中なのね。
全体としての感想は、すっごく深いわね。こういうのを直樹賞に選ばなきゃだめよね。外人が、やっとこ日本語を操っているようなのを選んだって、何年かに一度しか書けない人を選んだって、出版不況は脱出できないと思うの。そりゃあ、私がブログで取り上げれば、売れるけど、私一人が頑張ったって、だめよ。こういうコンスタントに書けて、才能も実力もある人を選ばなきゃ。出版不況は、若い子が本を買わなくなったようなことを言って、人のせいにしているけど、私に言わせれば、売れる人を選ばないからよ。自分で自分の首を絞めているんだと思うわ。
追伸3.
今週のゴールデンアワーで、気になった話題は、HIVに感染しても、薬さえ飲めば、エイズは発症しない、かしら。これは衝撃だったわね。すぐにでも検査をしなきゃ、と思ったわ。だって、もし知らないうちに感染していても、薬さえ飲めば、発症しないのよ。すごくない?

追伸4、
中国高級老茶というのを買ったの。30袋で2980円と高かったのだけど、負けなさいよと言って、おまけに、20袋もらったの。ブログで宣伝するわよと言ったので、宣伝するわね。これは、一袋から20リットルは取れると言ってたけど、本当ね。カップで3杯お湯を入れても、ちゃんと色が出るの。すごくない? 普通のウーロン茶とか、濃い杜ちゅう茶でも、二杯でダメになるのにね。それに、おしっこがすごくでて、痩せそうな気がするの。頑張らなくちゃね。
追伸5.
今週は、「なくもんか」も見てみました。感想としては、意外と泣けたわね。最近、泣けるのに遭遇する機会が多いわね。
内容は、瑛太(弟)と安部サダヲ(兄)演ずる兄弟の半生みたいなもの。兄は両親が離婚して、ハムかつ屋にもらわれていって、そこの後継ぎになるの。で、テッチャンというそこの娘と結婚するの。で、弟は兄弟という設定でお笑いコンビを組んで、人気になるのね。でもって、そっちの兄役の芸人が、嘘の過去の話なんかを本にして、映画にしたりするの。話は展開が速くて、けっこう長い作品だけど、飽きなかったわね。良かったのは、竹内結子いしだあゆみかな?