『雷桜』『時代小説を書く』

二週間分です。

雷桜』(映画になる予定)



『時代小説を書く』(若桜木虔
実際に時代小説を書いていて活躍している7人の作家の座談会形式です。目次は以下。
1、私はこうして歴史、時代小説でデビューした。
  歴史・時代小説は書きつくされているので、まだちょっと書かれていない人とか、歴史的有名人の、有名になる前の海外での活動なんかのように、まだ発掘されていない時代をじっくりとりあげるのがよいそうです。

2、うっかり見落としやすい時代考証ミスを防ぐには。
  例えば、白菜なんかは明治に入ってから日本に入ってきたので、江戸時代に白菜が登場していたら、落とされるんだそうです。個人的な意見になりますが、私はこういうのが嫌い(時代考証をじっくりする)なので、歴史はやりません。ほんと、時代物は、細かいですから。特に、人気のある江戸時代は資料が沢山あって、文句を付ける人も沢山いるのだとか。そこへ行くとこの本には、江戸時代の役人のことが超細かく、沢山記載されているので、非常に役に立ちます。江戸の中央の役人から、地方の奉行職まで。驚くくらい沢山乗ってます。

3、バクリと思われない時代小説のネタ作り、ネタ探し。
  これも勉強になります。
4、選考委員の立場で、応募作品の設定、プロットを見る。
  これは、重要です。実際に選者をしている人たちの意見ですから。

5、そんな人物がいたのかと選者を唸らせる題材の探し方。
  勉強になります。
6、誰でも知っていると思っていることが逆に狙い目。
  なんだそうです。

『交渉人、爆弾魔』(五十嵐貴久
テレビドラマになるようで。タイトルは「交渉人、遠野麻衣子、最後の事件」で、テレビ朝日系列で放送予定だそうです。
若村麻由美主演だそうなので、映画とは別ですなあ。



『誰も書かなかった江戸町奉行所の謎』(若桜木虔)。
目次は以下。
1、江戸町奉行所は何をしていた?
  江戸初期の町奉行と江戸バブル。町奉行所の管轄範囲。奉行所の位置。町奉行所の組織および命令系統。奉行所を構成していた人たち。外役与力・同心の役割。内役の与力・同心。組役の与力・同心。町奉行所同心の権限と働き。自身番屋・木戸番屋の機能。辻番。岡っ引きと下っぴき・中間・小者とは。町年寄り・名主・地主の役割。人足寄場とは。

2、犯罪発生から一件落着まで。
  江戸の犯罪。捜査から刑の申し渡しまで。捕りものについて。捕りもの例・丸橋忠弥の召し取り。捕物道具について。十手のいろいろ。十手術のいろいろ。捕縄と捕縛術について。検死について。直訴と訴訟の流れ。非正規の訴え。正規の訴訟の手続き。犯罪と刑罰のいろいろ。刑罰の種類。遠島とは。死刑のいろいろ刑場について。未成年・精神障害者に対する刑罰。首切り役人・山田浅右衛門

3、牢生活のすべて。
伝馬町牢屋敷とは。牢屋奉行と牢役人について。牢屋の種類。牢内の生活。人足寄場送り。取り調べと拷問について。

4、町奉行所以外の組織と縄張り。
  事件事故の縄張り争い。火付け盗賊改の役割。関八州取締出役の役割。寺社奉行勘定奉行・同中奉行の組織と縄張り。  

5、有名奉行と火付け盗賊改長官の事件簿。
  名裁き・大岡越前の守忠相。ご存知・遠山の金さん・遠山左衛門の丈影元。江戸の妖怪・鳥居甲斐の守忠輝。幕末のキレ者・小栗上野介忠順。火付け盗賊改方頭「鬼平」こと長谷川平蔵宣以。「鬼勘解由」中山勘解由直守。雲霧のライバル・安部式部信旨。草賊追捕・服部中保正。江戸時代の事件録。将軍家に激震・天一坊事件。江戸八百八町が火の海に・八百屋お七事件。跋扈する大盗賊団・日本左衛門事件。武家屋敷専門の盗賊・鼠小僧事件。稲葉小僧事件。鶉権兵衛事件。佐々浪伝兵衛事件。早飛ノ彦事件。

6、町奉行こぼれ話。
  町奉行所の経費。与力・同心の給与。与力・同心への賄賂。ある与力家の家計。町奉行の職録と経費。火付け盗賊改の経費。八丁堀の七不思議。

その次の週は『テルマエ ロマエ』(マンガ)『超ライトノベル実践作法』(若桜木虔)の予定。