果てしなき渇き(下)、放浪探偵と七つの事件

果てしなき渇き(下)」(深町秋生

「放浪探偵と七つの事件」(歌野晶午

今週面白かったのは、広域デカ。
小田原で、Aが殺される。Aは15年前にBと二人で銀行強盗をして、高橋とシズちゃんと上司の大杉連がずっと追っていた。ところd、松本で老人ホームを大々的にやっているCが殺しの現場で、Bを目撃したと証言。しかし、Cは天守閣を撮影したというのだが、小田原城は、コンクリートで再建されているので、魅力なし。Cは嘘を言っていると高橋は推理。BがAを殺したのではないか?
Bの妻を見張る。黄色いリボンが出してある。Cの部下のDが買収に入り浸っている。ところで、Cが、脅迫電話があったと言う。松本の公衆電話から。近くに赤い車が乗り捨てられている。その中にBの指紋のついたライターがある。その電話番号をたどって飲み屋に行く。Bが「二千万しか手に入れてない」と証言していた。6千万盗んだのに。もう一人銀行強盗がいたと断定。Bの妻が誘拐される。誘拐したのはC.(ここでも、シズちゃんが車に追突されて、ナンバーを覚えて、Nシステムを活用するなどの展開があるのだが)。Cが妻を殺そうとしたところへ駆けこんで、逮捕。Bはどこに?赤い車の近辺を洗う。すると、ゲソがめずらしいもの。それは、妻の所へ入り浸っていた、善良そうな男。そこで推理。庭のリンドウがグラジオラスに植えかえられていた。つまり、春にBを殺して埋めた。二人がやった。
感想。善良そうな男が犯人というのは、ちょっと前にあった西村京太郎サスペンスと似ている。結構驚き。
追伸。今週も叫んでしまいます。乙にあいたいー。
あと、西村京太郎。これは、二つの事件が平行しておこっていて、それを最後には結び付けるんだけど、結構、強引。
まず、終電でAが殺されるの。Aは社内の不正経理を調査していて、経理部長のBが怪しいとにらんでいたんで、Bが犯人じゃないかと疑われるの。でも、目撃者があらわれ、Bは犯行の夜は終電に乗っていなかったと証言。でも、この女、ちょっと金に汚くて、マスコミを集めて、インタビューをさせて、お金を取るような女。嘘かも。そうしていると、この女が殺されるの。戸津川は、Bが犯人じゃないのなら(女のいうことが正しくて、終電に乗っていなかったのなら)、Aよりも女を殺すほうが本当の目的ではなかったかと疑うの。(ここも強引。目撃者がなくて、Aを殺せたのなら、最初から女を殺せばいいのにね)。ま、それはそれとして、女が殺されるような動機を調べるの。すると、毎月20万がある男から振り込まれているの。それは、脅迫ではないかと推理。ところで、この女は、昔、痴漢の証言者となったことがあったの。でも、その時に有罪になった男は、冤罪だと主張。で、戸津川は推理。この女は、本当の犯人を目撃していた。そして、そいつから毎月20万をゆすっていた。
ところで、Bが死ぬの。Bは競艇のマニアで、いつもやっていて、その時、戸津川は、目撃者の女が車券を持っていたことを思い出すの。で、最初はBが女もころしたのかと思うのだけど、それなら、もっと早く殺す機会はあったのね。そうこうしていると、遺書が出てくるの。で、それには、「いつも妻の傍にいるから」と書いてあるの。それで、妻の携帯を調べると、チップが入っていて、それには、Bの会社の弁護士から金を受け取る会話が録音されているの。それで、戸津川は推理するの。弁護士が痴漢で、Bが金を目撃者に渡したのではないか? ええと、ここ説明が必要かな。最後の月は、振り込み額が50万に跳ね上がっていて、さらに、その次の月に殺されたのね。で、その弁護士を逮捕。