貴族探偵

貴族探偵」より「加速円舞曲」短編集。(麻耶雄嵩
美咲は、山の坂道で、岩が落ちて来て、車に当たってしまいます。そこへ貴族探偵がやってきて、二人で、岩を落とした人に文句を言おうと山の上にゆきます。そこには、有名な作家の別荘があって、そこにへこんだ跡があって、そこから落ちた様子。中をのぞくと、小説家がベッドで死んでいます。警察を呼ぶんで、死亡推定時刻を調べてもらうと、昨夜。
でも、その敷地は変なのです。車が置いてあった形跡があるんですが、それだと、部屋に入るのに超不便。とういうのは、傍の入口は、中に書棚がおいてあって、ふさがれていて、一回りしておかってから入るしかないのです。
で、中に入ってみると、ベッドが移動された跡もある。そればかりでなく、書棚から机から、全部が移動された感があるのです。で、その小説家の妻と秘書を呼ぶと、死亡推定時間には、ふもとの本宅にいたと証言。
ところで、この小説家は、ものすごく縁起を担ぐ人で、富士山を見て書いた小説がヒットしたので、わざわざ富士山の見える位置の別荘を建てて、そこで執筆するというほど。もちろん、北まくらなんか、論外です。
で、死体を見ると、右から殴られた様子。もちろん、南枕です。
で、探偵のなぞ解き。これは、右から殴られたと思わせるように、ベッドから家具を移動したのです。何故というに、被害者は南枕で、右から殴られたように置かれていた。でも、家具やベッドを元の位置に戻すと、北まくらになってしまう。そんなことは被害者は絶対にやらない。なので、死体を本宅から移動したときに、ベッドから書棚から机までを移動したのです。
つまり、犯行現場は本宅。犯人は妻と秘書。二人は、死亡推定時間が確定される間に、発見して欲しかったから、わざと岩を落とした。
感想。ちょっと考え過ぎで、つまらないかな?
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