亜愛一郎の転倒

亜愛一郎の転倒(泡坂妻夫
1. 藁の猫。
ある画家が指が6本ある少女の絵を描いた。
その画家は完璧な絵を描くことができた。しかし、完璧はいけない、と信じ、絵に偽物を描いていた。その少女が自殺した。ウイスキーの瓶からは毒物が出ない。コップからだけ。コップには少女の指紋しかない。遺書もある。なので、自殺と断定。しかし、画家と婚姻届に署名がしてある。
亜の推理。画家は完全に少女の筆跡をまねることができた。なので、まねた。殺すことは可能。では、なぜ殺したか。少女は完全である。さらに結婚して完全を求めた。それは画家の主義に反する。なので殺した。(よくわかない)。

2. 砂が家の消失。
亜たちが山道で迷う。砂が家がある。そこへ泊らせてもらう。窓にかんぬきがかかっている。釘を抜いてみると、大きな切り妻の家がある。亜が何かの種を零した。
翌日、家が亡くなっている。土から芽が出ている。髭が伸びている。
亜の推理。砂が家では昔から、アヘンの製造をしていたんじゃないか。そして、乾燥器から、出火して、何度か火事になったのではないか。我々が止まった日も、切り妻の家から出火して燃え落ちたのではないか。でも、それは絶対に秘密。なので、もう一日眠らせて、後片付けをした。だから、零した種から芽が出ていた。髭も二日分延びていた。

3. 鈴子の装い
りんこが死んだ。それからりんこブームになった。りんこの映画が製作されることになった。オーディションが行われた。皆、必死に似せようとしているのに、一人だけ、わざとだぶだぶのドレスを着ている人がいた。でも、声は驚くほど似ている。
亜の推理。それは本人だから。りんこは飛行機事故で死んだと報じられた。でも、本当は、不倫をしていて、その飛行機に乗っていなかった。でも、報じられたので、仕方なく身を隠した。

4. 意外な遺骸。
重吉は東南アジアから返ったばかり。信光、たぬきの岩、武雄と一緒。
重吉の嫁は、薬みたいな匂いがした。
遺体がヤマモミジの根元で発見された。四肢をちじめて、はだかで、皮膚は黒く焼けただれて、犬に食いちぎられたのか、腹部は赤と黒の混じった内蔵が飛び出していた。何発かの銃弾も受けていた。筋肉は凝固して、硬直を起こしている。手足をすくめた形。体表に水泡はない。
死体岩夫だった。通称たぬきの岩さん。
近くで童子が歌を歌っていた。仙波山にはタヌキがおってさ、それを漁師が鉄砲で撃ってさ、煮てさ、焼いてさ、食ってさ。それを木の葉でちょいと隠す。
刑事は、岩さんの親戚を端から回った。東南アジアから返って調子がおかしいと言っていた。亜と一緒の草藤先生がおなかを下した。樋谷院長が、異常に恐れて、診察をした。亜が行った。草藤先生はコレラやペストではありません。
亜の推理。岩夫は東南アジアから返った。お腹を壊して、コレラだった。それで、一緒に行った重吉の家などを消毒した。で、嫁が薬臭かった。でも、口止めをした。
それから、自分の病院からコレラ患者が出たのでは、評判が落ちる。なので、まず温泉で(90度ある)で煮て消毒して、焼いて、童謡にあるように、銃で撃って、木の葉で隠した。(これはバカバカしくて超面白い)

他にも驚きの推理が3つ。

CSIマイアミも面白かったわ。
現金輸送車強奪事件が起こるの。ホレイショーが居合わせて、犯人の一人を射殺。運転手の一人も犯人に殺されているの。現金の間にはGPS装置がついているので、犯人を追跡できるの。で、犯人は捕まった。でも、札が偽札に代わっていたの。いつ変わったか? 銀行の出金係は、本物を出したと断言。とすると、輸送の間に変わったに違いない。それで残った運転手を追求すると、妹が誘拐されて、やれと強要されたので、仕方なくやったと証言。ある倉庫で、ビニールシートに隠された偽札と交換した。その倉庫にゆく。ビニールシートの下に、化石がある。それは、マイアミが洪水が起こったときに、丘に上がったもの。その近辺の地下室を探す。6つある。その中で、この数カ月の間に、電気代が莫大にかかった家を探す。ひとつある。そこにゆく。偽札印刷機がある。血が発見される。運転手と血縁関係にある女性のものと断定される。でも、抗凝固剤が入っている。つまり、狂言誘拐だ、と断定。
現場にラミネートのかけらが落ちている。それから、スイス行きのパスポートを偽造したのだとわかる。それで、スイス人の中でパスポートを盗まれた人をピックアップ。その前でスイス行きのチケットを買った女を空港で逮捕。
いつも思うけど、ホレーショーがいいわね。