アクセス

「アクセス」(誉田哲也
軽い。ライトノベルみたい。でも、面白い。ホラーサスペンス大賞受賞だとか。新しい物を探しているのね。
帯からーー加奈子のケータイが着信。電源を切っても聞こえる。押し殺した笑い声。「お前が殺した」。加奈子は“2mb.net”を知る。誰かを勧誘すれば、ネットもケータイも無料。そのプロバイダーに登録した高校生たちを、奇怪な事件が次々襲う。自殺、失踪、連続殺人。
内容。喜多川光芳が母親を殺して逃げ回っている。テレビで盛んにやっている。彼は、翔也の付き合っていたOLを殺して、加奈子に電話してくる。「次はお前だ」。加奈子がこのプロバイダーに登録してから、しつこく付きまとってくる。
雪乃はエンコーしている。このプロバイダーに登録した途端に、誰かが、自分のH写真を、エンコー関係の最悪の奴に送りつけた。
尚美は、このプロバイダーに登録し、ケータイで誰かと話していて、歩道橋から落ちて、死んだ。自殺らしい。
“2mb.net”を解除しようとするが、できない。
ネット喫茶で、雪乃がストーカー男に拉致されそうになる。翔也と加奈子は戦って雪乃を取り戻す。
夜の学校。生首(刀が刺さっている)に追いかけられる。喜多川にも追いかけられる。階段から突きおとして殺す。でも、生き返る。ゾンビになった?
“2mb.net”に接続。「我々は体がない。魂が宿る肉体が必要」などの書き込みがある。加奈子の母は友達の刑事に知らせる。その森本は捜索を開始する。
サーバーの中。加奈子は、包丁で刺されて、内臓を引きずり出される。目の前には死んだはずの尚美がいる。加奈子は尚美と話をする。さらに、猫を殺して、目玉をくりぬく。現実の世界では母が見ている。
感想。まさにホラーの連続。特に結末はない。

今週面白かったのは、「もう誘拐なんてしない」TV(東川篤哉
まず、ヤクザの娘が逃げて来て、主人公が庇うの。で、娘が言うには、腹違いの妹がいて、その手術代に500万ほしい。だから、狂言誘拐をする。協力しないと、パパに言って殺してもらう。
それで仕方なく、先輩の協力の元、誘拐の電話をかけるの。身代金は3千万。受け渡しは、深夜の3時に橋の上。
一方、ヤクザの組織では、贋金が出回って、調査していて、印刷会社で、それを発見。子分のAが何かを懐に隠す。
で、午前三時。船で行って、橋の下でアタッシュにいれた身代金をみごと奪う。その時、東京タワーのライトが消えるんだけど、主人公は気にしない。その後、ヤクザの娘が船室に隠れて、逃げてアジトに戻る。そして乾杯。だが、翌朝、気がついてみると、5百万だけ置いて、先輩が雲隠れ。慌てて船に行ってみると、ヤクザの子分Bが殺されて、船室にいる。誰が殺したか?午前3時にヤクザの娘が隠れた時はいなかったから、殺されたのはその後だと思われる。ここから後は、殺人事件のなぞ解きになる。
感想・ここのところは、面白い。誘拐事件と思わせて、実は、殺人のなぞ解き。あれ、東野圭吾のいう所の、幾何の問題とみせかけておいて、実は関数の問題。あれと同じ。
で、主人公とヤクザの娘は、警察に追われて、船で逃げて、東京湾の真中から、親父さんに助けを求めてくる。それで、家に帰る。親父は許してくれるが、どうしても謎を解きたい娘は、また逃げる。
で、二人で逃げている途中に、主人公は、なぞ解きに至る。それは、身代金を受け取りに行ったときに、東京タワーのライトが消えたことから、時間がずらされていたのだと気がつく。タワーのライトが消えるのは深夜零時だから。
つまり、先輩は、時計を三時間進ませた。それで、深夜の二時だと言って起こしたのは、実は11時。それで、深夜の零時に、共犯者Xが偽札のアタッシュを紐につないで落とした。で、主人公たちはそれを回収した。その後、主人公たちが眠った後、ヤクザの長女が本当の金をアタッシュに入れて、紐に縛って落とした。この時も共犯者Xと同じ。
で、この本当の金は、先輩が500万だけ残して持ち逃げした。
ところで、共犯者Xは、子分のA。彼は、贋金つくりに子分のBが関与していたことに怒り、子分Bを殺した。そして、主人公たちが午前3時までは空いていたと信じている船室に入れた。その後、午前3時以降は、ずっとヤクザの長女と一緒にいたので、アリバイあり。
中々面白かったわ。