ふたり探偵(カシオペアの二重密室)

「ふたり探偵(カシオペアの二重密室」黒田研二
この人は本当に天才だと思うわ。ネットに侵入して、アバターとして戦い、一方で、現実の世界で殺人がおこるとか、やっと最近になって、メジャーになったことを十年も前にやっていたのよ。それが、最近ではぱったり発表しなくなってしまった。どうしてしまったんでしょうか?
内容。
私(友梨)は笹川耕平の人形、ルミを踏んで壊してしまう。
耕平はオタク。シリアルキラーJの連続殺人を調べていた。「次にJが狙うのは、アケミとかアユミという名」と言い残して行方不明。カシオペアでの取材にもこない。
カシオペアで北海道からの帰り。耕平からケータイ。「三日前に拉致された。福島県I市。ナラヤマアオイが殺された。Jのペンダント。次の目標は星崎綺羅だ」
キョウジ(私の恋人。刑事。Jを追っている)耕平を助けようとして、爆発。重症。キョウジの霊が私に乗り移ってくる。
第一の被害者。三上直樹。マネキンに埋もれるようにして死んでた。
第二被害者。土井義文。アルミバケツに頭をつっこんで溺死。バケツの中はワイン。5年前、泥酔状態で交通事故。三人死亡。
第三の被害者。可能彰浩。実物大H―IIロケットに縄で縛りつけられて死亡。殴られて。
暴走族グループのリーダー。
第四の被害者。片桐あゆみ。屋上から墜落死。背中に羽。ストーカーの疑いをもたれて、捜査された。
第五の被害者。奈良山愛。アパートで、ナイフで。
覆面作家の綺羅は、実はマリ。恋人が清香。マリと同じ部屋。綺羅は子宮を切除している。
一緒に参加したのは、岡崎社長(あだ名はオッカサン)。南城(若い。清香と体型が似ている)。岡崎社長はキョウジに言わせるとサファイアの指輪。私からみると、エメラルド。二人の意見が合わない。
12号室。マリ(綺羅)スズランの毒(コンバラトキシン)入りの茶を飲んで死亡。警報器が鳴った。内側から鍵。清香はいない。Jのペンダントはない。
死ぬちょっと前、マリと南城が12号室の前で、言い争いをしていた。→服の色から、南城と推理(キョウジが宿っていた時)。でも、私の推理では、南城は酔って寝ているはず。だから、キョウジは別人と勘違いした?
仙台で鉄道警察が乗ってくる。全室捜査。
2号車3号室から清香の死体が発見される。首にJのペンダント。→Jは清香が覆面作家の綺羅だと思って、殺した?
Jのことを耕平が調べていた。耕平のパソコンにアクセスしてみる。
土井義文が殺したのは、早瀬幸の夫。早瀬幸のブログを調べる。「土井義文を殺してほしい。」←これに、Jから、投稿あり。「殺してあげます」
つまり、ネットで、恨みを代行して殺人をしていたのだ。他の人も同じ。
では、綺羅は、誰の恨みを買って、殺されようとしているのか?
耕平のホームページにアクセス。すると、あった。「ルミちゃんが綺羅に殺された」←子の文を見たから?
でもって、綺羅の覆面作家が清香だと思った。ということは、今回の旅行の参加者にJはいる。マリか岡崎社長? でも、マリは死んだ。となる、岡崎社長しかいない。
ところで、マリの死因はなに?
南城は寝てしまった。ということは、キョウジが見た南城とマリの喧嘩。あれは、別人ではないか。南城と同じ色の服。清香ではないか?
清香は仙台降ろされて、司法解剖。妊娠していた。彼女はマリの恋人。つまり、浮気がばれて喧嘩していたんだ。ということは、マリは自殺?
さらに、南城が泥酔して寝ていたとなると、Jは岡崎社長しかいない。彼女は、痴漢事件で、犯人を捕まえて英雄になった。英雄の快感を覚えた。それでJになった。
ところで、色に関して。キョウジが私の目を通して見た空の色、変。それから、サファイアとエメラルドの違い。私は色盲? 綺羅の小説の色の表現が変。それから、ルミちゃんを踏んだのは私。つまり、私が綺羅なのよ。

今週面白かったドラマ「ヤメ判」
面白かったわ。人が殺された場所に第一に行く。足跡をつけたらまずいとか、髪の毛が落ちたらまずいとか考えないで、ガシガシ死体に触る。それから掃除会社の脇役が芸達者。面白かったわ。
内容。ミカサホテルから小田切建設が株の買収をしているので調べてほしいと頼まれる。掃除会社の社員となって、小田切建設のホテルに潜入。
コンパニオンが弁護士と喧嘩していた。「あの時、もっとふっかけておけばよかった」と言っていた。
次、その弁護士が崖から落ちて殺される。背中に鋭い物で刺した跡。この後、掃除会社の三人が現場を荒らす。ここが面白い。
さらに、掃除会社の社員なのに、刑事並に聞き込みをするのも面白い。
さて、三年前、小田切建設の社員がひき逃げ事故をおこした事が判明。調べると、その時の弁護士と目撃者が、今回殺された二人だった。
事故を再現してみる。目撃者の位置からは、運転手の顔は見えない。しかし、この時、小田切建設の本田という社員が出頭。2年という軽い刑だった。それは、目撃者が、信号が青だったと証言したから。
でも、本田は、出所した後、小田切建設へ復帰。これって、変。普通、ひき逃げしたのなら、クビになるはず。さらに、三年前、事故の後、すぐ小田切建設の息子(よしき)がカナダへ留学。これも変。
主人公の推理。よしきの身代わりで、本田は出頭した。だから、本社へ復帰できたのではないか。
本田は、出所後、すぐに、会社の金を持って逃げ、追われて崖から転落して、死亡。これも変。みがわり出頭したのなら、数千万の金を貰えるはず。本田が喋りそうになって、会社の誰かに殺された? 
ところで、主人公の同僚と中のいい中居。金子と名乗っている。二年前の本田の事故の記事をみせたら、急に黙りこくった。金子の財布をする。すると本田だった。
田切建設の社長、本田(中居)を呼び出す。身代わりの件で、言い争う。そして、中居(本田)が社長を殺そうとする。そこへ主人公が乱入して止める。そして、中居の本田が二人の殺人を自供。
それは、「三年前の事件で、偽証した」と聞きつけて、それを問い詰めるために争っていて、突き落とした。
感想。やっぱり脇役って大切。脇役が芸達者で、超面白かった。