ＲＰＧ

「ＲＰＧ」（宮部みゆき）
面白かったわ。超面白かったわ。さすがに百万部いっているだけあるわね。
舞台は、警察の取り調べ室と、それをマジックミラーで見る部屋だけ。
殺されたのは一美の父。彼は浮気症で、公然と若い女と浮気をしている。昔からこの浮気癖は治らないで、妻はあきらめている。一美がそれをどう思っているかは不明。
一美は高校生。しばしば、ストーカーにあったり、父が知らない男と車の中で話していたと証言。その相手を確かめてほしいと、今回、呼び出された。
父の他に、若い父の恋人も殺されている。両方の殺害現場に、特徴のある繊維が落ちている。スカイブルーの繊維。南米のメーカーが作った物で、百着くらいしか輸入されていない。
さて、父はネットの中で、ロール・プレイング・ゲームをしていた。偽の親子ごっこ。「カズミ」と「ミノル」と「父」と「母」と名乗る４人で、家族ごっこをしていた。メールアドレスから、その３人は身元が割れ、今回、取調室に呼び出されている。
４人は、オフ会で、会ったこともある。
「ミノル」が言うには、「カズミ」となのる少女がまず、ある掲示板で、悩みを打ち明けた。それに「父」が親切に答えた。当然、それは偶然の一致。「カズミ」と名乗る少女は、本名は別。「ミノル」は白々しいと思いながらも、色々と「カズミ」から相談を受けていた。そこへ、「母」と名乗る女性が入ってきた。「母」は「父」に恋心を抱いたようだ。一緒に、「父」へこっそりメールを打って、新しい家を見に行ったりしている。
「ミノル」の感想。「母」と名乗る女性は、本当に「父」を好きになってしまって、それで、「父」に結婚を迫ったのじゃないか。それで、断られた。恋人もいるんだとか、言って。それで、「父」とその恋人を殺したんじゃないか？
「カズミ」も同意見。「母」は死亡推定時刻に京都へ行っていたというアリバイがあるので、犯行を強く否定。でも、「ミノル」は誰かに頼んで殺したんじゃないか、と主張。
さて、その途中で、スカイブルーのパーカーが発見されたとの情報が来る。それには、犯人の髪の毛もついていた。
これで、一美は動揺して、恋人にメールを打つ。
さて、少しだけネタばらしをしてしまうと、この取調室に呼ばれた「ミノル」と「カズミ」と「母」は実は刑Ｘ。彼らは、ｘｘをしている。
さて、犯人は一美か母か？　それは読んでください。動機は何か？やっぱ宮部みゆきは天才だ。

今週面白かったドラマ「戸津川警部。スーパービュー踊り子」
「踊り子」の中で、毒殺された社長（Ａ）。佐々木の元へ来て、遺書を渡すの。それには、自分を殺すのは、妻か、妻の兄か、副社長（妻と不倫）か弁護士だと書いてあるの。そして、１千万円を渡すので、その犯人を探してほしいとも、書いてあるの。
佐々木は、その遺書を誰にも言わずに、１千万円を引き出すの。で、伊豆下田で、モモコに話しかけられるの。Ａ社長が降りてこないことに関して。モモコは一つ前の駅で降りたの。彼女は、探偵みたいな男にも尾行されているの。で、別の列車の中で、探偵が殺されるの。この時も、モモコは一つ前の駅で降りているの。
で、誰がＡ社長をころして利益を受けるかというと、例の社長の書き遺していた４人なの。でも、社長が毒を飲まされた時は、４人、全員が、東京にいたの。でも、４人の共謀で、誰かに頼んでいれば、別。それでも嘱託殺人にはなるんだけどね。
そうこうしていると、社長夫人の兄が殺されるの。発見したのは、隣の部屋の居酒屋の女将。死亡推定時刻は、１１時頃。でも、この時、社長夫人は、自分の弁護士と食事をしていたというアリバイがあるの。死体の傍には社長夫人の指輪が落ちていたんだけどね。
さて、佐々木は、しつこく、モモコを尾行して、彼女が、社長に世話になっていて、関係を盛ったことを突き止めるの。もし、もし、遺言状があれば、きっと彼女にもかなりの額がいくはず。でも、遺言状は出てこないの。
さて、共謀していると思われる４人には、脅迫状が届くの。君が殺したんだろうと。でも、筆跡が微妙に違うの。で、調べると、佐々木が出したもんと判明。
さてさて、探偵が殺された時、佐々木も傍にいたの。で、佐々木が怪しいと言う事になるの。それで、調べられた佐々木は、モモコのことを警察に話してしまうの。それで、モモコの事を調べると、兄が、Ａ社長の運転手をしていて、海で事故で死んだことが判明するの。でも、モモコは主張するの。兄が酒に酔っていたことに対して、兄は酒が飲めなかった。さらに漁師の息子だから、溺れるのもおかしいと。それで、モモコはＡ社長が何かの弱みを握られて、殺したんじゃないかと推理するの。それで、今回は、復讐したんじゃないか。彼女なら、親密だから、踊り子の個室に入れるし、毒入り飲料を差し出しても飲むんじゃないか。
さて、社長夫人の兄が殺された時刻のアリバイに関して、お手伝いさんが、その時刻、社長夫人は別の男とあっていて帰った頃で、アリバイはあやふやだと言うの。おまけに、勇んで揉めていた。
さらに、今度は、会社の弁護士が殺されるの。でも、この時は、社長夫人は、自分の弁護士を解任してしまった後なので、アリバイ工作はできずに、アリバイ不明なの。
で、解任された弁護士Ｂが、会見を開くの。それは、遺言状が出てきたというもの。で、遺産はすべて、モモコにと書いてあるの。
その夜、モモコが黒い車に襲われるの。でも、殺されはしないの。（これが、自作自演と分かってしまうところなんだけど）。でも、ドラマでは分からないので、レンタカー会社を探るの。すると、Ｂ弁護士の秘書が車を借りたことが判明。やっと自作自演と分かるの。
それで、なぞ解き。モモコは兄が実は、Ａ社長の命令で殺されたことを、何かの拍子に漏れ聞いた。それで、復讐で、Ａ社長を殺した。社長夫人の兄の殺害に関しても、彼が兄の殺害に関係していたから殺した。それから、会社の弁護士の殺害に関しては、モモコの兄を殺したのが例の４人で、それで会社の弁護士が副社長を脅して、殺された。探偵殺しに関しては、同じ。探偵が海難事故が殺しであると嗅ぎつけて、４人のうちの誰かを脅して殺された。
感想。殺しが多すぎて、複雑だったけど、面白かったわ。

新しく買った帽子。お気に入り。