見えない殺人カード

「見えない殺人カード」(アンソロジー
これは大正解のアンソロジーだったわね。長編のようなトリックを短編で、それも幾つも読めてしまうんだもの。絶対読むべきね。
1、「はだしの親父」(黒田研二
父の癌で死んだ後。兄弟が集まる。病院で、スーツを着て、靴を脱いで庭へ。それを推理。
昔の思い出。金魚鉢を割った。父は靴の中に金魚を入れて帰った。という事件があった。今回。近じか夏彦がピエロとしてデビューする。病院へ行ってみる。木下に立つ。靴紐で、てるてる坊主がつるされていた。そのせいだ。夏彦のデビューを待ち望んでいたんだ。
感想。ジワーンだったわね。
2、「ギリシャ羊の秘密」(法月倫太郎)
飯田。河川敷でホームレス生活をする。取材のため。アリョーシャさんがボコボコにされていた。飯田は自分のジャンパーをかけた。スピーワック社製。(羊のマーク)。男女が帰ってきて、殴られた。アリョーシャさんは死んだ。そのジャンパーは持って行かれた。
刑事が潜入してアリョーシャさんにインタビューしていた。その時に見た。アリョーシャさんは、旭同大学の生協の購買部のレシートを持っていた。20歳くらいになる娘がいると話していた。よく出かけていた。旭同大学の娘を尾行していたんじゃないか。たまたま娘が友達に名前を呼ばれた。その時に本を忘れて降りてしまった。中に旭同大学のレシートがあった。それで旭同大学へでかけて行って尾行。
ところで、飯田のジャンパー。牡羊座のマーク。それが彼女の星座であるとか。
アリョーシャさんを殴った棒についていた結婚から、AB型が出た。まず旭同大学の学生からAB型を選ぶ。200人くらい。次牡羊座を選らぶ。
裏返しにしたジャケットをみた。ARIESがSEIRAと読めた。それが自分を刺していると思ったんじゃないか。つまり、セイラという名前。
その通りだった。犯人は坂井晴良。
アリョーシャさんの娘もたまたまセイラだった。それで、アリョーシャさんは、自分の妻が別の男と結婚したと思って、尾行した。
3.「殺人現場では靴をお脱ぎ下さい」東川篤哉
これは、前に紹介したので、カット。
4。「ウオール・ウイスパー」(柄刀一
風呂場の取り壊し現場、A少女が昔のことを思い出す。10数年前。ここで父と金のさがしごっこをした。ペンキの塗り直しをしていた。
Aの父、ギャンブルの借金あり。公園で焼身自殺。Aは崖から投げ落とされた。ここに来る前、車の中でギャンブル。大金をもうけたと言った。
推理。ここで、紫の三倍の影を見た。その人に殴られた。大きな袋を持ち出した。
父は、ここでギャンブルの大金をさがしごっこをしたんじゃないか。その時、それを見た人に奪われたんじゃないか。そして、近くの公園で、焼かれたんじゃないか。
聞き込み。
映画の撮影をしていた。奥まったところでペンキを塗っていた。
途中の、首みたいになった所に。赤、黄、青のライトが置いてあった。
赤と青のライトの前に立つと紫の影になる。三倍の影は、ライトのすぐ前。奥にはペンキやしかいなかった。父と戦って、ペンキが服についた。だから、燃やした。つまり、犯人はペンキやしかいない。ペンキ屋を調べると、二日後、250万の借金を返していた。
5。「霧の巨塔」(霞流一
山奥の撮影。夜、道を間違えて、事故。近くに50メートルの巨大な塔があった。触った。コンクリート製だった。
間違えた角に行ってみた。事故ッたのは角の先。角の先には廃墟。穴になっていた。鉄骨が走っていた。
Aが気を失った。Bがおぶって鉄骨を上った。Bはうっすらと気がついて、横になっているとは思わず、隣の道路を建物だと思った。
6.「奇偶論」(北森浩)
よくわからない。
「身内に不幸が」(米澤穂信
これもよくわからない。
8。「4枚のカード」(乾くるみ
彼女は天才だね。普通は、死んでからダイイング・メッセージを考えるじゃない。それを、殺す前に考えて、実行してしまっている。考えれば可能だけど、発想の転換だよね。
あんまりすごすぎて教えたくないので、読んでください。

面白かったドラマ「再捜査刑事」
寺島進が好きなので、必ずみるの。
筋。まず、杉本A子が香を聞く会に乱入して、樋口を殺すの。これは12年に一度行われている会。樋口は大病院の御曹司。ナイフを捨てていく。「ヒトゴロシと言っているの」
杉本A子は万引きの前科があって、指紋から、名前が割れるの。それで、杉本B男の妻であることが判明。杉本B男は12年前に秋川渓谷で死体でみつかった。犯人はまだ不明。なので、その復讐かと思われる。樋口の妻の話しによると、12年前、松本でお香を聞く会を開いた時、杉本が、樋口に金の無心に来たので、接点はある。
さて、12年前の事件について。第一発見者は言う。発見したときに、すごいいい香りがした。でも、30分もすると、消えた。これを科捜研で聞くと、伽羅の香りが、そうだと言う。杉本B男は携帯のカイロを持っていた。伽羅は温められるといい香りがする。でも、醒めると香りは消える。
それで、樋口夫人に聞くと、12年に一度の香の会では、伽羅の香りを焚いていた。それで、12年前、杉本B男は樋口のところから伽羅を持ち帰った。それならば、樋口が犯人で、車で死体を運んだか、と推理。これなら説明はつく。でも、松本の家に甲州はない。これは次で説明。
それから、杉本の靴の裏にはブドウの果汁がついていた。調べると、それは甲州という種類。で、杉本の足取りを追う。12年前、杉本は、潰れかけたブドウ園の買収に動いていた。まず、行ったのが、平沢ブドウ園。そこで、平沢をだまして、ブドウ園を買収した。平沢は、安曇野の藤沢ブドウ園に行った。娘と一緒に。そこで死んだ。でも、杉本に恨みを持っているので、ずっと警察に付け回された。
さて、杉本A子の勤めていたホテルに行くと、杉本A子が行動を起こす前の日、ある女性が訪ねてきていた。監視カメラから写真を採取。で、それは、藤沢ブドウ園にいた女性C子だった。彼女は、何も言わない。でも、父が杉本B男に恨みを持っていたので、杉本A子と接点はある。
さて、樋口夫人から、樋口は、大学の頃、杉本と一緒に山に登っていたと聞く。そして、他の同僚に話を聞くと、二人は、アルプス一万尺の会の会員で、30年前、二人と他の女性一人で山に登って、女性が死んだことがあると聞く。
それで、その会の会報を取り寄せて読むと、D子の恋人だった男が判明。それは、藤沢E男だった。それで、藤沢がD子を死においやったのは杉本と樋口だと推理して復讐したと考え、話を聞く。すると白状する。杉本と樋口はD子を眠らせて襲っていた。それで、殺した。さらにその頃、このブドウ園には、一本だけ甲州があったので、それを杉本が踏んだ。
で、今度は、杉本A子が樋口を12年前の犯人だと断定した(間違いだったが)根拠について。杉本A子が自殺をする。それを杉本B男の第一発見社に写真をみせると、前に会ったことがあると言う。彼は、杉本A子が、平沢の娘に夫の死の真相を調べようと言われ、その気になって、B男の死体発見場所に来た。そこでB男の死体の第一発見者に会った。彼は、いい匂いがしたと言った。妻は、夫から、樋口が12年に一度伽羅の会を行う事を聞いていた。それで樋口が犯人だと思った。
感想。悪者が次々と殺されて、すっきりしたわ。