川に死体のある風景

「川に死体のある風景」
1、「玉川上死」(歌野晶吾)
玉川に水死体が流れていると警察に通報がある。警察官が行ってみると、それは偽物。
ある学校の生徒が、警察に通報されるか否かを賭けていた物。これは、友達のAとBがインターネットで中継していた。Aは出発点、Bは次の橋の上。だが二人とも殺されていた。
AとBのカメラを見ると、撮影した後、すぐに映像が途切れていた。
さて、Aが死んだ後、毎日C(死体役の男)が来て、Aの部屋で音楽をかけている。Aの母が部屋に行くと、散らかっている。Aの親はこのことを夫に話す。夫の推理。
夫は子供(A)の友達から、AとBがcを苛めていたと言う話を聞いた。そして、前回も同じことをさせたが、Cはいやがっていた。ここで父親の推理。
Cの犯行ではないか。Cは何か弱みを握られて、強要されてしていた。息子の部屋に来るのは、脅迫のネタを探すため。そして、どうやって殺したか。
まず、C本人が川へ入るふりをして、風船と同じ服で作った人形を流す。そして、後ろへ回ってAを殺す。Bの時も同じ。その後、警察へ電話。同時に、自分が風船と入れ替わる。風船は潰して、川の橋の下へ。

2、水底の連鎖(黒田研二
見晴らしのいい通りで、Aの車が横へそれて川底へ。すると、そこには2台の車が沈んでいた。B(女性)とCの車。中には本人の死体も。Cの死体はまだ新しい。Bの死体は、もう4週間くらい前のもので、藻が生えている。BとCの車は綱で結ばれている。Aの車には綱が沢山乗っていた。
主人公は、不審に思う。BとCは、一月くらい死亡に差があるのに、なぜ、車はつないであるのか?調べる。すると、Cの家は大金持ち。BとCは結婚の約束がしてあるのに、最近は良く喧嘩している。Cの家を調べる。藻の生えている池がある。その藻がBの服についている物と似ている。それで推理。
BとCは喧嘩して、Cは自分の池で、Bを沈めて殺した。それを、トラックでつないで、川底へ。自分も頭を打って、脱出できず、死亡。ところで、Cは高校野球の名手で、有名人。Aはあこがれていた。それで、このままでは、CがBを殺したことが分かってしまう。それでは困るので、自分で車で綱を切ろうと、自分からダイブした。

3、捜索者(大倉崇弘)
この人は地味だけど、職人だわね。すっごく詳しく調べてあって、重厚感があって、感心。
筋。枕木岳で遭難者がでた。救助隊の一行は、捜索にいく。テントで一泊。白井がお腹を壊したので、テントにおいて、他の隊員で上へ。しかし吹雪になったので帰る。すると、白井が川の中で殺されていた。
荷物を持っていなかったので、後を追うつもりでなかったのは明白。さて、次の日、遭難者を救助。
帰ってから、主人公(捜索隊の長)は、白井について調べる。彼に打撲痕があったことから、殺されたと断定。白井は、ある登山グループに入っていた。そこで発行されている雑誌を入手。すると、一面に今回の遭難者の写真が乗っていた。
登山グループの長に話を聞く。白井は富士山で落石事故に巻き込まれた。二人の人間が立ち入り禁止の区域に入って落石を起こしたのが原因。何人も死んだ。それで、二人の人間を追及していた。その時の登山者全員の写真を集めると、AとBの写真があった。その二人が落石の犯人。それで、我々は知っているぞというつもりで、雑誌に載せた。
見ると、その二人は、遭難者(A)と捜索隊の一番最後の人(B)であった。
白井は、Aを追及していた。Aは困って、Bと白井を殺す計画を立てた。ところで、今回も落石があって、避難している時があった。その時、Aは最後にいるBと入れ替わって、Bが降りて、白井を殺して、また戻った。そして、Aは遭難している場所に戻る。
その後、Aは鬱病になって自殺。

4、この世で一番珍しい水死人(佳多山大地
プロフィールを見ると、評論家だとか。道理で、資料を移しただけで、小説になっていない。こんな、新人賞も取っていない半人前の人の小説なんて、載せるなよ。他の小説家に対する、冒涜だろうが。糞つまらなくて、本当に頭にくる。

5、悪霊憑き(綾辻行人
この人も本当に職人。ホラーと合体させるなんて、舌を巻く。
まず、水の怨霊につかれた女がいるの。それを、陰陽師が退散させるの。すると、今度は、火の怨霊がつくの。ま、ここまでで、もう、舌を巻く面白さ。その後、この女が殺されるのだけど、それからの、犯人さがしは、どうでもいいの。とにかく、超面白い。新しい境地。是非読んでほしいわ。

1、 桜川のオフィーリア(有栖川有栖
面白いから読んで。