魔王城殺人事件、オサキ鰻大食い合戦へ

「魔王城殺人事件」(歌野晶午
多摩の外れ。魔王城と呼ばれる洋館がある。ここはものが消える。サッカーボールが建物の中に入って消えた。数時間後、校門の前に。一人の変なバーさんが住んでいる。
あるとき、主人公が入った。人が殺されて乳母車に乗せられていた。別人が入った。消えていた。数時間後に、近くの路上に出現。
容疑者が浮かぶ。被害者に金を借りていたA。でも、死亡推定時刻、Aは大阪で目撃されている。派手な金髪。片耳イヤリング。鋲のついた革ジャン。いくつかの店で、トラブルを起こしていた。
これの謎解き。
まずサッカーボール。部屋が回転する仕掛け。消えて数時間後、住民が、校門の前に置いた。
ベビーカーの死体も同じ。回転ルームで消えた。そして路上に置いた。大阪でのアリバイは、友達に頼んだ。わざとトラブルを起こさせた。

「オサキ鰻大食い合戦へ」(高橋由太)
これも前回紹介したオサキの一連の作品。
周吉は古道具屋で、付け火があり、大事な預かり物の掛け軸を燃やしてしまう。これが百両しするもの。それで、大食い合戦へでなくちゃならなくなる。優勝賞金は百両。
さて、王子稲荷の狐の紅様は、江戸の町が火事なるのを防いでいる。別名朱引き稲荷ともいう。
さて、鰻屋梅川は、商売敵ができて、店がつぶれそうになっている。そこで、梅川の娘は、鰻の大食い合戦へでることにする。お蝶(むすめ)には紅様がついている。
大食いの日、二人の狐つきは、すごいスピードで食べすすめ。ところが、途中で、紅様が離れてしまう。それは、梅川に付け火がされたから。狐が離れたお蝶は、とたんに食べられなくなってしまう。優勝は周吉に決まりかとおもわれた。だが、オサキが周吉に、自分の店も付け火をされそうになって、それが紅様のおかげで助かったことをつげる。で、周吉は優勝賞金をお蝶にあげる。今回も漢字が少なくて、とても読みやすかったわ。