一両二分の女、おん宿かわせみ9

「一両二分の女、おん宿かわせみ9」(平岩弓枝
1・昔むかしの
かわせみにずーずーしい老人がやってきた。名前も家もわすれた。10両もっていた。お
吉という名と梅があるのを、覚えている。大家に聞いたがわからない。
岡っ引きの長介の母が覚えていた。ここは、昔、ある商家の当主の妾の家だった。
その当主の名前も憶えていた。
音羽町、の近く、雑司ヶ谷村。それなら、草鞋でなく、草履できたのも、頷ける。
そこへ行った。先月から隠居が行方ふめい。葬式代として、いつも用意していた10両が
ない。その人だった。

2・黄菊、白菊。
日本橋奈良やの主人。家が焼けた。お内儀は、子供をつれて、家ができるまで、白金村へ。
一年に3人の子供ができた。妾と女中も。皆引き取って、実家として育てた
さて、甘やかした。現在、三人は、16歳。白金村で、銀之助が行方不明になった。
三人の息子は、鼻つまみ。畑を荒らしたり、娘たちを犯したりした。
久作という菊つくりの名人がいる。そこの目の見えないおかよも犯した。
ある日、長男と次男が、久作の畑で殺された。ある日、長男と次男が、久作の畑で、鍬で
切り殺されていた。久作も鍬を持っていた。
東吾の推理。
銀の助が、おかよを再度犯した。で、久作が殺して、畑に埋めた。
それを、疑った長男と次男が、怒り、殺そうとした。そこを久作に殺された。
しかし、それではあまりに久作がかわいそうなので、長男と次男が、女のことで、争って、
相討ちになったと断定した。

3・猫屋敷の怪
日本橋本石町山形屋、琴三味線の店。主人、惣五郎、娘、おすが。
ある日、おすがが帰ってこない。店の入り口に脅迫状。
「今夜、丑の刻、護持院の原の二番原へ、300両、手代の久の助に持たせてこい。役人
に知らせると娘の命はないぞ」
当主は、方っておけといった。
二度とその手は食うものか。
前にもその手で、100両とられたことがあった。
おすがは、松五郎というやくざと付き合っていた。そいつとの狂言
二度目の脅迫状が届いていた。おすがの字で、「殺される」と。
前回も久の助が運び人だった。当主は、払うことにした。
岡っ引きの伝三が尾行していくことになった。
現場。猫がたくさんいた。叫び声。駆け付ける。
おすがが殺されていた。
旗本の空家。井戸の中に久乃助。足を骨折していた。金は消えていた。
久の助。「殴られて、失神した。」しか覚えていない。
二度も久の助を指名したのが変。調べた。金はない。井戸の中にも、猫の死骸が沢山。
松五郎(わたり中間)はどこから逃げたか?入り口は一つ。周りは高い塀。金を持って
乗り越えるのは、かなり、難しい。
噂を流す。「旗本屋敷は調べ終わった。なので、町方は手を引いた」
そしたら、久の助がやってきた。
井戸の中から猫の死体を引き上げた。腹の中には小判が。
殺して、内臓を出して、小判を入れて、井戸の中に隠してあった。(猫の下)
町方は、上の方の、猫の死骸しか調べなかった。前のことからヒントを得た。

4・藍染め川
七重の話。茶道具の井筒屋のご主人、徳衛門が、家付き娘のお上さんが死んだら、隠し子
があると言い出した。別れ別れで、今23歳。
井筒屋には美男の手代、清太郎がいる。
それと、娘、お光を夫婦にしようという話あり。
かわせみに病人がきた。新の助。品川から。彼は、自分がその隠し子だと言っている。
母の名は、おたね。合っている。
おたねが死んだあとは、その情夫に育てられた。井筒屋の当主が来た。息子に間違いない。
引き取られた。しかし、新ノ助は、手代と同じ扱いに不満で、大暴れ。
清太郎が、実は、自分が本当の息子だと言い出した。お篠という養母が証言した。そうだ。
では、新の助は誰だ?
清太郎が言う。お篠の所には、二人の子供がいた。一人は新ノ助。あんちゃんと呼んでいた。井筒屋の子供だということは、よく話した。だから、他人が語ったのでは。
東吾の推理。
おたね産んだ子は、双子だったのでは。ないか。新の助は、清太郎の話をすると、すぐに
折れて、あいつが幸せになるのなら、と身を引いた。

5・美人の女中。
「かわせみ」に新しい女中が来た。名はおきた。派手。勝手に風呂場に入って、東吾の背中を流そうとする。人手が足りない。
給金、一両二分だったのが、二両二分に跳ね上がった。
由の助の80両がなくなった。まず、使用人から調べた。おきたが百両もっていた。
「以前、妾奉公して、暇を出されたときにもらった」と言った。
宿泊者も調べることにした。
おきたが、妊婦が怪しいといった。
ふつうは、落ちないように、片方の手でおなかを抑え、片方の手で、階段の手すりを
抑える。しかし、泊まっている妊婦は、両手でおなかを抑えている。調べるというと、
夫の顔色が変わった。やはり、犯人はその二人だった。

6・白藤検校の娘。
白藤検校という金貸しがいる。金貸しをやめると言い出す。しかし、貧乏旗本で、急に
必要になったものなどがいて、すぐには辞められない。しかし、娘が強固にいいはる。
自分が、琴の師匠をして稼ぐと。父は娘に折れる。

7・川越から来た女。
東吾、おぼれて死にそうになった女を助ける。名前は忘れたと言って、言わない。
場所は白髭大明神のそば。首を絞められた跡があった。
翌日、そこへいくと、松太郎がそわそわと歩き回っている。(寺の住職が、植甚の若い者
だと教えてくれた)
おぼれた女が帯の間にあった10両を帳場に渡して、いなくなった。
松太郎が殺された。木母寺のそば。通夜に着飾った医者の娘と幾太郎がきていた。名前は、
通夜の家の人に聞いた。
10両もっていた娘なので、村の医者の娘ではないかと推理。お吉に聞くと、包帯の結び
片がプロ。
娘を探すと、幾太郎と対峙していた。やはり、村の医者の娘で、幾太郎は、江戸に修行
に出て、格上の医者の娘とできてしまった。
そこへ、川越から娘がやってきて、結婚を迫ったので、松太郎に、川へ突き落とさせた。
松太郎は、掛け将棋で、借りがあった。そして、松太郎が自首するといったので、彼も
殺した。

7・一両二分の女。
輪島や久衛門がかわせみへ戻ってこない。折戸屋吉の助が同僚で、彼の話。
安囲いの女がいる。何人か旦那を持つ女。一人頭、一両二分で済む。そこによく泊まる。
名はお蓮。折戸屋は藤屋へ泊まる。そこでお辰に会う。鍼治療の女。
ここ三年分の帳簿を調べる。佐原の西嶋屋、二年前まで来ているのに、今年はない。
話を聞く。去年、どこかへ行ったまま行方不明。時々、ほかの所で泊まっていた。
その人も、お辰に鍼治療を頼んでいた。お辰を調べる。輪島やもお辰をひいきにしていた。
お辰の娘の名は、お蓮。そいつだ。
お辰を尾行。小梅村で、太い鍼で殺そうとしているところを捕縛。床下には、数人の死体が。

「ハンガーゲーム」映画
二時間15分もある。そのうち戦いは後半の一時間。戦いが始まるまで75分も無駄な描写がある。それが超退屈。その時間に帰った人もいた。やはりバトロワのように、いきなり戦いが始まらないとダメ。
その無駄な時間も何をしているかというと、超特急にのって、首都まで行く途中で、前に勝った人が、ぐでんぐでんに酔っぱらっているとか、豪華なホテルに豪華な食事に、ファッションショーとか、訓練とか、お説教とか、何しろ退屈。
さて、帰ってしまおうかという気持ちを必死に抑えて、一時間超、やっと戦いが始まった。いきなり武器の取り合い。ここで13人が殺される。壮絶な戦いというのだが、まるで意味がない。武器はたくさんあるのだから、自由にとれるのに、これもダメ。
さて、主人公は、とりあえずリュックをとって、森へ逃げる。それは、紐、ビニール袋、が入っている。木の上で眠る。
木の幹の中にカメラがあって、中継している。カメラは沢山あって、空中に浮いていたりする。
木の下に、敵の数人が来て、降りてくるのを待って、たき火を始める。翌朝、ルーと呼ばれる少女が、そばにくまん蜂(遺伝子操作されている)の巣があるのを教えてくれる。それを落として、下の数人をやっつける。強烈な痛みと幻覚、そして死。そのあと、逃げる。
追われる、途中で斧が飛んできて足を負傷。
自分のスポンサーが、風船で薬を送ってくれる。死んだ人間から弓矢を得る。
ルーの叫び声。罠にかかっている。救う。敵がくる。戦う。敵がモリを投げる。主人公も
矢を射る。両方が当たる。モリはルーへ。
食糧が大量につんである。一人の少女が横跳びに飛んで、それをとる。主人公は、網の
仲のリンゴを射る。網が破れて、りんごが落ちて、地雷で大爆発。これも、中央へ中継されている。
さて、退屈な話の最中に、ピーターがを好きだと告白していた。
で、主催者は、ルールを変更して、同じ地区なら同時に勝つことを許す。主人公は、ピーターをさがす。大けがをしている。スポンサーに薬をもらう。これも、変。恋人がいるのに、心変わり?
さて、主催者、どうもうな犬オオカミを放つ。逃げる。車のうえ、敵がいて、殺されそうになる。でも、突き落とす。
最後、毒の木の実をもっている。主催者、ルール変更。やはり、一人だという。ふたりは、
木の実を食べようとする。夢(きぼう)を植え付けようとしている主催者は慌ててへんこう。
最初の75分をカットすれば、ずっとおもしろくなったのに。