鍵のない夢を見る

「鍵のない夢を見る」(辻村深月
直樹賞受賞の短編集です。デビュー作は読んだかど、相変わらず下手。この短編集も、すぐネタはバレてしまって、つまらない。
一応、筋を。
1・仁志野町の泥棒
私は、バスの中で小学校の友達、りっちゃんを見つける。それから思い出が語られる。吏っちゃんの母親は生理になると盗み癖がでた。それを、最初は噂で、次に目の当たりに見た。それだけ、だからなんなのって感じ。

2・石蕗南地区の出火。
笙子は火災保険の調査員。放火と思われる現場で、消防団の男と会った。ボランティア。その消防団の事務所が放火されたのだ。彼に惹かれた。でも、放火犯は、彼だった。

3・美弥が谷団地の逃亡者。
自分の母を殺した男と逃げている女性の話。つまらない。

4・芹葉大学の夢と殺人。
指名手配中の容疑者が女性を突き落とす。その女性の突き落とされるまでの心理。なんてことない話。

一周遅れの「モンスター」
面白かったわ。すごい強引な細工をしているんだけど、コメディだから、不思議と憎めない。
筋。料理の鉄人の座をかけて、対決が行われる。
4連覇しているA.和の鉄人。今度勝てば、殿堂入り。敵は実験の新人。B。審査員長は大河原。その大河原が殺された。場所は料理教室。Aは大河原夫人からケータイをもらって、車でかけつけた。
大河原夫人は、夫からの電話中、殴られたような声がしたという。すぐにAに助けを求めた。Aは小河原夫人より、数分後に駆け付けた。
さて、料理教室。鈍器で殴られていた。そばにはケータイ。Bの指紋。シチューが火にかけられていた。
さて、けーさつが来た。ケータイにラベンダーみたいな香。しかし、料理教室の中には、該当するものがない。刑事平塚は、大河原が、どこか別な場所で殺されて、そのときの草のにおいがついたと推理。しかし、犯人は、鼻が利かなかったので、消さなかったのでは?とも推理。
さらに、警察の質問に、Aは夫人が、タクシーできたと証言。
さて、その草なのだが、日本には珍しいハーブ。
西園寺刑事が探したところ、現場から15分の公園に自生していた。
で、平塚刑事は、距離に目を付ける。Aが15分前に夫人からケータイをもらったふりをして、出かけ、公園に行き、そこで呼び出しといた大河原を殺して、死体を車で15分で、料理教室へ運んだ。
その公園で夫人から電話をもらったのだが。そして、料理教室で、料理などの細工をして、外の車の中で待った。だから、夫人がタクシーで来たのがわかった。
さて、Aが犯人として、動機が分からない。Aの店の人間に聞くと、最近、Aは調味料を正確に測るようになった。それと、ケータイについた匂いに気が付かなかった点。その二つから、においがわからないと推理。
それで、料理対決の日、しょうゆを黒酢にかえておく。そして、においがわからないで使った方が犯人。はたして、それを使ったのは、Aだった。
あ、まだあった。Aは大河原のケータイに、Bの指紋をつけるために、わざと、カバンの中に、今日の材料があるんですね、と言った。それで、Bは大河原のカバンを覗いた。それで、材料も知ったが、ケータイに指紋が残った。
さて、動機で、あるが、大河原は、Aがにおいがわからなくなったことを嗅ぎ付けていた。降りろと言っていた。でも、どうしても殿堂入りしたかったAは大河原を殺した。