「謎解きはディナーの後で。3」(東川篤也)

「「謎解きはディナーの後で。3」(東川篤也)
1・犯人に毒を与えないで下さい。
恋ヶ窪、老人が部屋で死んでいた。タオルなどの日用品に紛れて、ペットボトルが一本。八分目まで水。青酸カリの中毒死。死人の名。桐山健作。大農家。ウド。
家族。妻、信子。息子夫婦。大学生の孫。通いのお手伝いさん。猫一匹。
死体を発見したのは妻。老人、朝食後、具合悪い。正午一時過ぎ、死体、発見。
妻の言い分。自殺したのでは?ベッドの下から細長いピルケース。中に粉が付いている。死亡推定時刻、午前10時前後。
息子の和明。9時にはレストランに出た。息子の妻。午前10時には隣の奥さんとお茶の稽古に出た。
孫、出かけたのは10時半。アリバイなし。
一週間前から猫のシロが行方不明。老人は、猫かわいがりしていたので、落胆。それで自殺したのでは、と家族の意見。
お手伝いさんの証言。朝、冷蔵庫の中のカプセル(風邪薬)と血圧を下げる薬を飲んで、ペットボトルをもって部屋。輪ゴムをくれと言った。渡した。
景山への報告。息子のレストランは火の車。
現場に会ったペットボトルと湯呑。水が付着。
影山の推理。猫とペットボトルの共通点。それはあんかになる。
つまり、老人は、熱湯を入れ、周りにタオルを巻きつけるつもりで、ゴムをもらった。
結論から言うと。
犯人は、カプセルに毒を入れておいた。それが井の中で溶けて死んだ。それを後で、自殺に見せかけるために、ペットボトルの水を湯呑に注いで、ピルケースを転がしておいた。
これをいつの時間にやったか。
10時の時点では、熱湯だから、勘違いするはずがない。それから、息子とその妻は、10時半からずっと午後まで外出。孫も。
昼ごろ、妻が発見する直前にやった。犯人は妻かお手伝いさん。
もう一つ、犯人がやったことがある。猫がいなくなって、落胆したという伏線を作るため、猫をかくした。それは通いのお手伝いさんでは無理。で、犯人は妻。妻は、夫の遺産で、連れ子のレストランを立て直そうとした。

2.川ではおぼれないでください。
多摩川の土手で溺死。20代中ばの男。石黒良太。チンピラ。悪。(地元では有名)発見者は柴山悟。朝6時。知り合い。彼が言うには、石黒は最近、金回りがよくなった。
麗子は、風祭警部をさ指して、所轄の刑事に聞く。「最近、ああいうチンピラみませんでしたか?」
刑事はいう。「成城5丁目でよく見る」成城5丁目の神崎亭へよく出入りしているところが目撃されている。
神崎家。二台の車。上に桜の花びらがどっさり積もっていた。
神崎氏に聞く。「石黒良太を知りませんか」。神崎氏はいう。「遠縁のものです」
アリバイを聞く。ホームパーティの最中でした。家族4人一緒です。
両親、パーティにでずっぱりだった。息子と娘。途中15分ほど抜け出した。
翌日朝。妻、コンビニにいくのに車を使った。それを夫と娘は知っていた。
石黒良太のアパートが見つかった。団地。車で成城から30分。その風呂場のバケツに藻がある。犯人はそのバケツで溺死させたのだ。いずれにしても、神崎氏の家から車で30分。両方(川も)。
影山に話す。影山の見解。
犯人はアパートで溺死させたようにみせかけただけ。本当は、神崎氏の家で溺死させて、パーティの後、川に捨てにいった。
息子か娘のどちらか。
朝、母が車を使ったことを知らない人間。夜、寝不足。犯人は兄。
母が車を使ったことを知らなかったので、自分が疑われると思い、桜の花びらを上に撒いた。
動機。
石黒のアパートに、安産のお守りがあって、その中に、死んだ母の手で、「父は神崎氏」と書いた紙があった。これでゆすっていた。息子は、財産までとられると思って殺した。

3・怪盗からの挑戦状でございます。
「明日、午前0時。金の豚をいただく」という挑戦状が来る。かかりつけの探偵を呼ぶ。
秘書と来る。部屋の中に張り込む。影山だけは部屋の外。
「銀の豚」もある。
その時間。銀の豚が盗まれる。全員が屋上へ。そこへヘリ。探偵が、「はっはっは。私が怪盗だ」と言って逃げる。
部屋に戻る。影山の見解。
銀の豚はまだ中にあります。秘書の背中をうつ。平気。
「それは打ち出し。ふめばぺしゃんこになる。それを秘書が背中に隠した」
秘書いう。
「これはおじいちゃんの失敗作。だから、私が回収したの。」そう言って、屋上からヘリで逃げる。

4.殺人には自転車をご利用ください。
5キロの道のりを15分で往復できる自転車をお嬢様が探している。
立川市で老女の死体。佐々木澄子。子供用のいすに座らされていた。
絞殺。発見者は通いのお手伝い。
金があることをいいことに、他人をこき使う。嫌われていた。借りた金は返さない。
唯一の近親者の平沢健二がひどく嫌っていた。遺産はごっそりある。彼は金に困っている。
無職。元競輪選手。国分寺に住んでいる。死亡すいて時刻。午後9時前後。
前夜、7時から11時。友達が来て、飲み食いしていた。15分、席を外した。
10キロの道のりを時速40キロでそうはしなければならない。
友達の証言。
「15分の喫煙から戻った平沢は、汗をかいて、息を弾ませていた」
5日市街道で聞き込みをする。
平沢宅の近くで走っている人を見た人はいるが、自転車で猛スピードを出している人を見た人はいない。
家に帰った麗子、影山に話をする。
影山の推理。
子供用の椅子に座らされていたってのが気になる。
平沢宅に自転車はあった。殺されて、それに乗せられていたので、死後硬直がそうなってしまった。なので、友達が帰った後、自転車で運んでも、椅子に座った形。なので、子供用の椅子に座らせた。動機は財産。

5.彼女は何を奪われたのでございますか。
立川で女子大性が殺された。友達の証言。
いつもはメガネをしている。
ネックレス、指輪、カチューシャ、ブレスレット、ベルト、などをしている。すべてなくなっている。
名前は木戸静香。後輩の証人、理沙。「死ぬ前に会った。そういえはメガネをしていなかった」
私立カトレア学園。映画研究部の部長。元彼の証言。「先週木曜に会った。トラブルらしき顔はしていなかった」
理沙の証言。「最近、静香の付き合っていたのは、元先輩で、寺岡浩二。今は社会人」
寺岡の証言。「最近はあっていない。僕の感想。被害者の身に着けている中に、犯人からのプレゼントがあって、それだけ盗むと変なので、全部盗んだ」
影山の推理。
気になる証言がある。被害者はメガネをかけていなかった。それはコンタクトにした。
女性がコンタクトにするのは、恋人にきれいに見られたいから。つまり、犯人は、最近の恋人の寺岡。彼は、コンタクトだけ盗んだのでは変なので、色々と盗んだ。

6.さよならはディナーの後で。
被害者、清川隆文(まあまあの金もち)
被害者の木刀に血。部屋は荒らされている。木刀には被害者の指紋。
この近所で、3件の物取りあり。家族は、妻芳江、娘二人。居候の40台の女性(喜和子)
死体を発見したのは、次女の正美。
次女の証言。「朝から買い物。午後3時、帰った。玄関開いていた。父はゴルフで夕方まで外出の予定。何かがあって早く帰宅したのだと思った。」
母の部屋も荒らされていた。
そこへ母と長女も帰宅。居候の女性も自転車で帰宅。母は着物。長女はタンクトップ。
母の証言。「金目の物はとられていない」
父の部屋。上野引き出しは、鍵がかかっていた。そのカギは母がもっていた。
死亡推定時刻。午後1時から2時の間。
アリバイ。母。新宿の人ごみの中。
長女。会社の同僚と立川の映画館。次女。吉祥寺で買い物。居候。スロット。
動機。妻、夫婦仲は悪い。財産狙い?
居候。死んだら追い出されるから、どうか?
隣の老人が話しかけてくる。「昼ごろ、妻の部屋に誰かいた。妻以外」
影山の推理。
まず、泥棒なら玄関の鍵を開けられたのだから、引き出しのちゃちな鍵もあけられたはず。なのに開けてない。金目の物も盗んでいない。よって泥棒でない。
被害者はなぜ早く帰ったか。妻の部屋をあら捜しして、浮気の証拠でも探していたのだろう。そこへ妻が速く帰宅して、泥棒だと思って、木刀でガツン?
しかし、木刀には、被害者の指紋だけが残されていた。妻が殴ったなら、布で拭うはず。
いやいあや、妻がたまたま手袋をしていたなら、妻の指紋は残らないはず。
しかし、妻は着物。今は夏。手袋はしない。じゃあ、UVカットの手袋?
娘二人はタンクトップ。喜和子だけが抜けるように白い肌。犯人はXX。動機は、泥棒と間違えたから。


」(東川篤也)
1・犯人に毒を与えないで下さい。
恋ヶ窪、老人が部屋で死んでいた。タオルなどの日用品に紛れて、ペットボトルが一本。八分目まで水。青酸カリの中毒死。死人の名。桐山健作。大農家。ウド。
家族。妻、信子。息子夫婦。大学生の孫。通いのお手伝いさん。猫一匹。
死体を発見したのは妻。老人、朝食後、具合悪い。正午一時過ぎ、死体、発見。
妻の言い分。自殺したのでは?ベッドの下から細長いピルケース。中に粉が付いている。死亡推定時刻、午前10時前後。
息子の和明。9時にはレストランに出た。息子の妻。午前10時には隣の奥さんとお茶の稽古に出た。
孫、出かけたのは10時半。アリバイなし。
一週間前から猫のシロが行方不明。老人は、猫かわいがりしていたので、落胆。それで自殺したのでは、と家族の意見。
お手伝いさんの証言。朝、冷蔵庫の中のカプセル(風邪薬)と血圧を下げる薬を飲んで、ペットボトルをもって部屋。輪ゴムをくれと言った。渡した。
景山への報告。息子のレストランは火の車。
現場に会ったペットボトルと湯呑。水が付着。
影山の推理。猫とペットボトルの共通点。それはあんかになる。
つまり、老人は、熱湯を入れ、周りにタオルを巻きつけるつもりで、ゴムをもらった。
結論から言うと。
犯人は、カプセルに毒を入れておいた。それが井の中で溶けて死んだ。それを後で、自殺に見せかけるために、ペットボトルの水を湯呑に注いで、ピルケースを転がしておいた。
これをいつの時間にやったか。
10時の時点では、熱湯だから、勘違いするはずがない。それから、息子とその妻は、10時半からずっと午後まで外出。孫も。
昼ごろ、妻が発見する直前にやった。犯人は妻かお手伝いさん。
もう一つ、犯人がやったことがある。猫がいなくなって、落胆したという伏線を作るため、猫をかくした。それは通いのお手伝いさんでは無理。で、犯人は妻。妻は、夫の遺産で、連れ子のレストランを立て直そうとした。

2.川ではおぼれないでください。
多摩川の土手で溺死。20代中ばの男。石黒良太。チンピラ。悪。(地元では有名)発見者は柴山悟。朝6時。知り合い。彼が言うには、石黒は最近、金回りがよくなった。
麗子は、風祭警部をさ指して、所轄の刑事に聞く。「最近、ああいうチンピラみませんでしたか?」
刑事はいう。「成城5丁目でよく見る」成城5丁目の神崎亭へよく出入りしているところが目撃されている。
神崎家。二台の車。上に桜の花びらがどっさり積もっていた。
神崎氏に聞く。「石黒良太を知りませんか」。神崎氏はいう。「遠縁のものです」
アリバイを聞く。ホームパーティの最中でした。家族4人一緒です。
両親、パーティにでずっぱりだった。息子と娘。途中15分ほど抜け出した。
翌日朝。妻、コンビニにいくのに車を使った。それを夫と娘は知っていた。
石黒良太のアパートが見つかった。団地。車で成城から30分。その風呂場のバケツに藻がある。犯人はそのバケツで溺死させたのだ。いずれにしても、神崎氏の家から車で30分。両方(川も)。
影山に話す。影山の見解。
犯人はアパートで溺死させたようにみせかけただけ。本当は、神崎氏の家で溺死させて、パーティの後、川に捨てにいった。
息子か娘のどちらか。
朝、母が車を使ったことを知らない人間。夜、寝不足。犯人は兄。
母が車を使ったことを知らなかったので、自分が疑われると思い、桜の花びらを上に撒いた。
動機。
石黒のアパートに、安産のお守りがあって、その中に、死んだ母の手で、「父は神崎氏」と書いた紙があった。これでゆすっていた。息子は、財産までとられると思って殺した。

3・怪盗からの挑戦状でございます。
「明日、午前0時。金の豚をいただく」という挑戦状が来る。かかりつけの探偵を呼ぶ。
秘書と来る。部屋の中に張り込む。影山だけは部屋の外。
「銀の豚」もある。
その時間。銀の豚が盗まれる。全員が屋上へ。そこへヘリ。探偵が、「はっはっは。私が怪盗だ」と言って逃げる。
部屋に戻る。影山の見解。
銀の豚はまだ中にあります。秘書の背中をうつ。平気。
「それは打ち出し。ふめばぺしゃんこになる。それを秘書が背中に隠した」
秘書いう。
「これはおじいちゃんの失敗作。だから、私が回収したの。」そう言って、屋上からヘリで逃げる。

4.殺人には自転車をご利用ください。
5キロの道のりを15分で往復できる自転車をお嬢様が探している。
立川市で老女の死体。佐々木澄子。子供用のいすに座らされていた。
絞殺。発見者は通いのお手伝い。
金があることをいいことに、他人をこき使う。嫌われていた。借りた金は返さない。
唯一の近親者の平沢健二がひどく嫌っていた。遺産はごっそりある。彼は金に困っている。
無職。元競輪選手。国分寺に住んでいる。死亡すいて時刻。午後9時前後。
前夜、7時から11時。友達が来て、飲み食いしていた。15分、席を外した。
10キロの道のりを時速40キロでそうはしなければならない。
友達の証言。
「15分の喫煙から戻った平沢は、汗をかいて、息を弾ませていた」
5日市街道で聞き込みをする。
平沢宅の近くで走っている人を見た人はいるが、自転車で猛スピードを出している人を見た人はいない。
家に帰った麗子、影山に話をする。
影山の推理。
子供用の椅子に座らされていたってのが気になる。
平沢宅に自転車はあった。殺されて、それに乗せられていたので、死後硬直がそうなってしまった。なので、友達が帰った後、自転車で運んでも、椅子に座った形。なので、子供用の椅子に座らせた。動機は財産。

5.彼女は何を奪われたのでございますか。
立川で女子大性が殺された。友達の証言。
いつもはメガネをしている。
ネックレス、指輪、カチューシャ、ブレスレット、ベルト、などをしている。すべてなくなっている。
名前は木戸静香。後輩の証人、理沙。「死ぬ前に会った。そういえはメガネをしていなかった」
私立カトレア学園。映画研究部の部長。元彼の証言。「先週木曜に会った。トラブルらしき顔はしていなかった」
理沙の証言。「最近、静香の付き合っていたのは、元先輩で、寺岡浩二。今は社会人」
寺岡の証言。「最近はあっていない。僕の感想。被害者の身に着けている中に、犯人からのプレゼントがあって、それだけ盗むと変なので、全部盗んだ」
影山の推理。
気になる証言がある。被害者はメガネをかけていなかった。それはコンタクトにした。
女性がコンタクトにするのは、恋人にきれいに見られたいから。つまり、犯人は、最近の恋人の寺岡。彼は、コンタクトだけ盗んだのでは変なので、色々と盗んだ。

6.さよならはディナーの後で。
被害者、清川隆文(まあまあの金もち)
被害者の木刀に血。部屋は荒らされている。木刀には被害者の指紋。
この近所で、3件の物取りあり。家族は、妻芳江、娘二人。居候の40台の女性(喜和子)
死体を発見したのは、次女の正美。
次女の証言。「朝から買い物。午後3時、帰った。玄関開いていた。父はゴルフで夕方まで外出の予定。何かがあって早く帰宅したのだと思った。」
母の部屋も荒らされていた。
そこへ母と長女も帰宅。居候の女性も自転車で帰宅。母は着物。長女はタンクトップ。
母の証言。「金目の物はとられていない」
父の部屋。上野引き出しは、鍵がかかっていた。そのカギは母がもっていた。
死亡推定時刻。午後1時から2時の間。
アリバイ。母。新宿の人ごみの中。
長女。会社の同僚と立川の映画館。次女。吉祥寺で買い物。居候。スロット。
動機。妻、夫婦仲は悪い。財産狙い?
居候。死んだら追い出されるから、どうか?
隣の老人が話しかけてくる。「昼ごろ、妻の部屋に誰かいた。妻以外」
影山の推理。
まず、泥棒なら玄関の鍵を開けられたのだから、引き出しのちゃちな鍵もあけられたはず。なのに開けてない。金目の物も盗んでいない。よって泥棒でない。
被害者はなぜ早く帰ったか。妻の部屋をあら捜しして、浮気の証拠でも探していたのだろう。そこへ妻が速く帰宅して、泥棒だと思って、木刀でガツン?
しかし、木刀には、被害者の指紋だけが残されていた。妻が殴ったなら、布で拭うはず。
いやいあや、妻がたまたま手袋をしていたなら、妻の指紋は残らないはず。
しかし、妻は着物。今は夏。手袋はしない。じゃあ、UVカットの手袋?
娘二人はタンクトップ。喜和子だけが抜けるように白い肌。犯人はXX。動機は、泥棒と間違えたから。