ぼんくら下

「ぼんくら下」宮部みゆき
7.親戚に弓の助という男の子がいる。道ゆけば、女が皆振り返る。眉目秀麗。それに頭がいい。二人で、鉄瓶長屋を湊屋が、空家にするわけを考えてみる。それにその推理が正しいのかも。
まず、権吉を博打に誘い込んだのが、本当に、湊屋じゃ、ツボを売ったのが、本当に、湊屋か。それを黒豆に調べてもらうことにする。
ついでに、政五郎親分にも頼む。政五郎は、権吉を尾行。すると、娘のお律に会っていた。お律に会う。お律の話。家を出たら、50がらまりの渋井男が声をかけてきた。仕事を世話してくれた。それは湊屋の番頭だ。
さらに、お律は、番頭からの話をした。湊屋は、あの長屋の跡地に家を建てたいので、全員、立ち退かせたいのだとか。
 
8.おくめの話。前の差配さんが、近所をうろうろしている。豆腐や一家がいなくなった。
どうも、湊屋から金をもらって、立ち退いたらしい。おくめはお徳を手伝っている。
佐吉(差配人)の所へ行くと、湊屋の娘が来ていた。
黒豆から手紙。おふじを調べた。湊屋のお内儀。
巫女を家の中に引きいれていた。しかし、詐欺女で、金ばかり無心する。なので、今は捕まって、小伝馬町の牢につながれている。
その女に話を聞きたい。そこで、鴉の官九郎に手紙をつけて、牢へ。牢の検視医が代筆してくれた。
ふぶき(巫女)の証言。
おふじ(お内儀)は、自分に、悪い女の霊を払ってほしいといった。おふじが葵(湊谷の妾)を殺したのではないか。
平四朗の推理。
すると、あの鉄瓶長屋の下には、葵の骨が埋まっているではないか。今度、あそこへ寮を建てる話が持ち上がった。その前に、湊屋は、お内儀が殺して埋めた葵の骨を掘り返さなくてはならない。それで、急いでいる。
そのうち、おくめが、花柳病で倒れた。
お徳と、佐吉に、白金村にいい医者がいるというので、おくめと一緒にいかせた。
それで、床をはいで、骨を掘り返した。そのとき、仁ペイと前の差配人が来た。
しかし、出てきたのは、犬の骨だった。
おふじは葵を殺していなかった。悪い女の霊は、妄想だった。