壺中の回廊

「壺中の回廊」(松井今朝子
私も時代劇を書いているので、歌舞伎の謡とか出てくるの。今でいうAKB48の歌とかと同じような感覚で。で、参考になるかと思って買ったんだけど、あまり参考にならなかった。「忠臣蔵」の最中に毒殺事件が起こるんだけど、芝居の場面は出てこないし、そもそも、時代が戦後なんで、役者の名前も参考にならないし。
でも、まあ、それは個人的なこと。話について。まあ、つまらなかったわ。情報が多すぎて、ついていけないの。殺人事件は、人物の名前を憶えて、そのうちのだれが犯人かを推理していかなきゃならないから、主要登場人物は、4から5人でなきゃならないのに、まあ、登場人物が多いわ。一ページに一人くらい出てて来て、誰が主要なのか、全然わからない。大体、主役が誰なのかもわからない。あれとよく似ているわ。「カラマーゾフの妹」
もう、この人のは二度と読みたくない。でも、歌舞伎の志領としては、買うかも。

今週面白かったドラマ。西村京太郎の。「3月21日の証言」
秋山を殺したとして、Aが逮捕されるの。で、最初は自白するの。弁護士は、人権はのB.
3月21日のことで、殺されたのは昼頃。朝の10時、発のエクスプレスに熊谷のホームで、目撃されているの。それから、午後の2時半。終着点でも、目撃されているの。でも、乗ったという証言はないの。で、車で、石神井まで飛ばすと、乗ってないのなら、往復可能なの。でも、Aは免許がないので、誰か、共犯が必要。それを探す。Aの高校のときに付き合っていた女がいて、彼女が、高校の時にベッドインした写真を撮られているの。今はモデル。で、脅されて車を運転したかと思われるが、同日、別の場所で仕事をしていたことが判明。つまり、アリバイありで、共犯から外れる。
で、一緒に女性が乗っているの。これは、AのよくいくバーのママのCと判明。でも、CはAは列車に乗らなかったと証言。これで、Aの有罪が決まるかと思ったが、秋山の妻が殺され、さらに、Cがナイフをもって自殺しているの。
こっちは、わりと簡単に解決。Cが秋山の子供を妊娠していて、産むと告げた日、秋山の妻に階段から突き落とされて、流産したと、お手伝いが証言。で、Cの仕業ではないか?
で、Cが犯人として、自殺は変。争った形跡がある。
で、裁判の日。Aは、Cが電車に乗らなかったと証言。これで、秋山の殺害もCの可能性があることになる。
でも、カメラの映像が変。周辺の民家に、洗濯物が干してない。で、調べると、その日は天気。なのに、次のには雨が降りそうだった。で、次の日の映像を日付だけ、操作と判明。
なぜ、そんなことをしたか。石神井の近くの防犯カメラの映像を集める。すると、弁護士が運転して、Aが乗っている車の映像が映っている。これで、共犯は弁護士と判明。Cを殺したのもA.裏切ったから。弁護士は、昔、整理やをやっていた秋山に協力していた。それをAにばれて、脅されて協力した。
感想。面白かったわ。弁護士が共犯というのは、まあ、掟破りで、あっと驚いたわね。