七色の毒

「七色の毒」中山七里
「蛙男」以来のファンなのだけど、あれ以来、パッとしないわね。あれが最高傑作っだったのよね。で、これは短編集。なんか、後味が悪い。最初のは、高速道路で、事故を起こして、一人が死ぬって話。よく調べていくと、運転手は、10年前の有毒事件で、家族を亡くしており、被害者は、そのときの主犯。でも、工場排水の事件だったので、逮捕されなかった。で、被害者は、いつも、その席に乗っていた。安いから。で、刑事の推論は、故意にぶつけた。あんまり、現実的すぎるのかな。後味がね。
で、二話は、もっと後味が悪い。正也が高校の屋上から飛び降りて、死ぬ。そのとき、母親は正也からの電話を録音していて、後ろで、「早くしろよ」と言った人がいる。で、それは、いじめの主犯だと思われていたが、声紋が違う。で、刑事は、上履きを調べる。上履きの後ろには、鳩のふんがついていた。で、屋上には、黒い鳩が巣を作っていて、それは、地上の白い鳩とは餌が違う。で、調べると、黒い鳩のふんは、親友のBの上履きの裏についていた。つまり、後ろからそそのかしたのは、親友。ほかにも、幾編か入っているけど、これを呼んだだけで、後は読む気がしなくなった。