オオカミとウサギのゲーム

「オオカミとウサギのゲーム」我孫子竹丸
「殺戮に至る病」からのファン。で、これは、父親(刑事)にDVを受けている子供が、逃げて、最後には、父と戦い、自分を刺す話。スリルとサスペンスで面白かったわ。
智樹は、友達のコスモが嫌い。でも、強引に彼は智樹に絡んでくる。で、ある日、コスモが機嫌が悪い、話を聞くと、父のパソコンを壊してしまった。弟のガイアがぶつかった。で、ガイアは家に残してきた。父に殺されるので、逃げる。一緒に逃げてほしい、という。それで、どこに逃げるかというと、コスモの母がDVから逃れて、新宿から手紙をよこした。そこへ行くという。こっそりコスモの家に行くと、父がガイアの死体を埋めている。で、父がガイアを殺したと推理。逃げる。
で、智樹の母の財布から2マンを盗んで、二人で列車で新宿に行く。で、手紙の大久保という地名を頼りに、住所を探す。そこに住んでいたのは、中国人のヘルス嬢。実は、母を、父は殺してしまったのだが、生きていると装うために、馴染みのヘルス嬢に、頼んで、嘘の手紙を書かせたのだ。で、語り口は、智樹と父が、交代になる。父は、怒って、智樹の家に行って、新宿へ行ったのを突き止める。さらに、コスモの話から、アンナ先生の家に行ったと思い、アンナ先生の家に行って、強引に襲って、違うことをサトル。そこから、コスモの携帯にかけ、大久保に行ったことを突き止める。で、ヘルス嬢の新しい住所を知らなかったので、ヘルスに電話をかけ、店長から、従業員名簿を借りて、住所を突き止める。しかし、父が言ったときは、智樹たちは帰った跡。
で、家に帰ると、智樹とコスモがいる。父と二人は戦う。で、父が言う。ガイアは自分が帰った時、すでに死んでいた。コスモの白状。実は自分が殺した。
で、戦いになって、コスモは自分を刺す。だが、智樹が父が刺したと証言したので、父が殺したことになった。さらに、ガイアも、父が殺したことになった。父は逮捕。
これだけの話なんだけどね、悪役が傑出しているせいか、ジェットコースター小説で面白かったわ。