三分の一

「三分の一」木下半太
品川ヒロシが映画監督だそうで。品川はいい仕事をしたわね。自分の作品を映画にするのは誰だってできる。人の作品を映画にして初めて一人前よ。この作品を気に入って映画にするなんて、本当、才能あるわ。
で、筋。
健とシューとコジが銀行強盗をして(コジは運転だけ。銀行の前で待っていた)、ハニーバニー(キャバクラ、三人のたむろしているところ)に逃げ込むの。営業前の掃除が来るまでにまだ一時間半ある。
シューは襲撃中に、バーさんに杖で殴りかかられて、銃を撃って殺してしまった。バッグに金を入れたのは、そのバーさん。
健が言う。コジは襲撃に参加していない。三分の一やる必要はない。自分たちが9割で、残り一割をやればいい。
ちなみに、これらの情景を語っているのは、襲撃の最中に死んだ、まりあ。
ここで、襲撃の一週間前。シュウは、売上400万の入ったバッグを競艇場で落とした。マリアが銀行強盗を持ちかけてきた。その前に、川崎の魔女に金を借りた。
現在。運転手のコジを殺そうか。いや、他の二人は運転ができない。
健が、銃を、下のつぶれた店へ隠しにいき、ボーイの緒方に見つかって、殺してしまった、という。健は、焼き肉チェーンのオーナー。ハニーバニーの客。資金繰りに困っていた。
コジが銃と車を調達した。
健さんが言う。「パトカーに囲まれた」。健さんにコジが銃を突き付けて言う。「シューを殺せ」
しかし、シューが入ってきて言う。「向かいのビルにスナイパーがいる」。シューを殺す話は消えた。
昔の思い出。ハニーバニンーのオーナーがトイレに盗撮装置を仕掛けていた。マリアが見つけた。逆切れされて、AVに出ろと言われた。でなきゃ、それの月の売り上げ。5千万を返せ。
現在。シューがキャバ嬢へ、今日は、臨時休業だと電話を入れた。
昔の思い出。ハニーバニーのオーナー、ハマは、銀行強盗の黒幕だと話す。店の上野階に隠しカメラのモニターがある。コジは自分の子分なので、店へ逃げ込ませる。そこで殺し合いをさせる。さらに、マリアにバーさんの格好をさせて、銀行にいて、新聞紙を入れたバッグを三人に渡せと命令する。それから、撃たれたら、血糊をまいて、死んだふりをしろ。本当の金のは言ったバッグは、そこで、オーナーが受け取り、(二つは同じカバン)、店の上野階へもっていく。
ここで、マリア(上の階)の視点。ハニーバニーのブレーカーが落ちて、火をつける健さん
実は、健さんは、オーナーのたくらみを知っていた。それで、上へ逃げるとみせかけて、下へ。止めてあった車へダッシュ。しかし、マリアは知らなかったので、屋上へ逃げ、隣のビルは移ろうとして、落ちて、死ぬ。
地上では、車の中に魔女がいた。そして、健さんとオーナーの騙し合いは続く。
感想。超面白い。