祈りの幕が下りる時

祈りの幕が下りる時東野圭吾
麒麟の翼」みたいな感じ。じっくり調べていくと、それぞれの人生があぶりだされてくるの。途中、ちょっと飛躍した推理もあるけど、心にずっしりと響く感じね。
筋。百合子という女性が、横山の部屋で殺されるの。百合子は康代の所で働いていたの。で、好きな人がいて、その人、(B)に知らせるの。すると、Bは百合子のお骨を息子に引き取ってもらったらどうか、というの。その息子が加賀恭一郎。警視庁の警部。
加賀の住所をどうやって調べたのかわからないんだけど、調べて教えてくれるの。で、康代は、加賀と会って、お骨と荷物を引き取ってもらうの。加賀は捜査に乗り出すの。荒川の近くのアパートなの。ちょうど、同じころ、荒川の土手のホームレスが殺されて、小屋を燃やされたの。関連があるような気がするの。
百合子の死んだ越川の部屋に、越川の痕跡を残すような物は何も残っていないの。写真も毛も。きれいに掃除してあるの。
所で、百合子は、Bの知り合いのC子の芝居を見に行くと言っていたの。康代に。で、C子に会うの。C子は、父は、昔に東尋坊で死んだというの。
Cこの昔つきあっていた男(監督)に会うの。すると、幼いころから好きだった男がいたというの。それで、C子の故郷へ行って、友達に聞くの。すると、苗村という教師と付き合っていたらしいことが判明。なので、加賀は、苗村が横山と偽名を使っていたのでは、と推理。
苗村は、妻子を捨てて、行方不明だったの。なので、加賀は、越川の部屋の近くの荒川の土手でころされていたのが、苗村ではないか、と推理。C子の昔を知っているので、ゆすった?
加賀は、ホームレスの小屋を調べて、髪の毛などを採取。さらに、自分の住所を突き止めたBがどこから突きとめたかを調べる。すると、昔、剣道を教えたことがあって、そこから突きとめたらしいの。
で、BがC子についても詳しいと聞き込み、C子の髪の毛を採取。すると、ホームレスの小屋に落ちていた物と親子関係。ホームレスは別。そこで推理。ホームレスは、越川で、何かで、横山を殺してしまったので、ホームレスの小屋に運んで放置。ホームレスの小屋に昔から住んでいたのは、Bではないか。
となると、BとC子は親子関係。さらに、苗村の姉に会って聞く。苗村が福島の原発によく行っていたと聞きこむ。そこに横山という男がいた。
そこで調べると、横山の放射能手帳が再発行されていた。それで推理。苗村が横山を殺してなりかわったのではないか?
実は違うんだけどね。横山をC子が殺してしまったので、父がなりかわって、自分が死んだことにしたのだけどね。となると、父は誰か? 今までの推理が正しいか? 殺されていたのは誰か?
さらに、横山の部屋にカレンダーがあって、各月に橋の名前が書いてあって、それを調べるの。すると、その橋にちなんだイベントがあって、それを写真にとっている人がいて、その人にあって、写真をみせてもらうと、C子が映っているの。それが、Bとどういう関係になるのか、とか、面白かったわ。
 かなり複雑。
百合子が殺された理由は、読んで。面白かったわ。