交渉人・籠城

「交渉人・籠城」五十嵐貴久
TVJ(テレビ局を占拠して大金をせしめる話)の時からのファンなの。あれから比べると、ずいぶん地味かな。かったるい部分を削って、最後に殺人犯小畑のことがテレビで話題になるわけだから、ネットなどで、小畑の本当の写真がすっぱ抜かれて、日本中から追われる。そんな風にすれば、もっと面白くなるのに。映画の「藁の楯」みたいにね。
では、筋。警察に、自分の経営する喫茶店に人質を取って立てこもっているという電話があるの。それで、麻衣子が交渉にあたるの。
人質h7人。右手首と左足首を手錠で繋がれているらしい。二人は女性。
犯人の福沢は、三年前に、娘を小畑に殺されている。しかし、当時、小畑は17歳。少年法に守られて、顔は報道されないばかりか、医療少年院に入って、3年で、出てきてしまったの。で、福沢は、小畑をここに連れてきて、テレビ報道させて、土下座して謝らせろと、要求してきたの。
でも、少年法の手前、そんなことはできないので、麻衣子は、うだうだと時間を稼ぐの。
最初は、ドロップホンを入れて、心を開かせて、次は、銃を捨てさせたの。その際、人質を二人解放。刑事が、ケータイを置くときに、銃が暴発して負傷、なんて事件もあるわ。
で、小畑の代わりに、柳原巡査が、小畑と偽って、テレビの前に出るの。(このアイデアは最高よね)。福沢は信用して、自分で出ていくと言ったの。でも、その前に、警察がなかなかいうことを聞かないときがあったのね。そのときは、人質の女性の耳をはさみで切ったのの。まあ、それで驚いて、警察は柳原を突きだす決心をしたんだけどね。
で、人質の女性は解放されて、最後に、柳原を殺そうとするの。それは、彼を小畑と思ったからなんだけど。では、その人質の女性は何物? それは読んで。面白いから。