お化け大名

「お化け大名」幡大介
大富豪同心第6弾。まずは帯から。
田舎大名の上屋敷で、幽霊騒動が起き、怨霊に取りつかれ、おびえる藩主。吉原遊びで、八巻卯之吉の辣腕同心としての名声を聞いた藩主は、化け物退治を依頼する。お化けは嫌いなのだが、持ち前の野次馬根性に目覚め、金八と女剣士の美鈴を引き連れ、大混乱する家臣たちをしり目に、大名家に乗り込む卯之吉。さらに詳しく言うと。
玉御埼藩の藩主、川内美濃の守の領地で、ゴミンサマという幽霊が出て、名主が首を切られて死んだ。これを美濃の守が吉原で、卯之吉に相談してくる。
卯之吉は、すっぱり首を切られたこと、首が亡くなったことから、名主の狂言であると、なぞを解く。美濃の守は、改易になって、この地にきたばかり。しかし、名主は、前の藩主と結託して、コメを横流しして、財をため込んでいた。それを吉原で使うために、他人を身代わりにして、首を切って、横たえておいて、首をもって逃げた。
これの謎解きを聞いた藩主は、さらに、自分の御殿にゴミンサマが現れる謎も解いてくれっと頼む。
さて、ここで、家老登場。実は、川内藩では、藩主が遊女を見受けして、側室にすると言い張っていた。2千両もかかる。そうでなくとも、藩主は吉原で派手に遊んでいる。これが、幕府にばれると、金が余っていると思われて、大普請を命じられてしまう。
そうならないために、ゴミンサマをでっちあげて、目を覚まさせようとしていたのだ。
だが、家老の手を組んだのが、大悪党で、これは、八巻を蛇蝎のごとく嫌うお峰がくっついていた。
さて、御殿で、ゴミンサマが出た日、庭には美鈴と中間、部屋の中には卯之吉。
庭で、家老が殺された。で、卯之吉の剣には、べっとりと血が。実は、これは、お峰が仕組んだ罠。御殿に上がるとき、刀をあずかるので、前もって、家老の首をその刀で切っておいたのだ。目的は、卯之吉に罪を着せるため。
しかし、中間(前に18人に18両で、給与を立て替えてもらっていた)の証言で、卯之吉は部屋から出なかったことが判明。さらに敷地内を、からくり師に頼んで調べてもらうと、家老の家に、幽霊からくりの道具が隠されていたことが判明。これで、家老の下の家来が自害。忠殺。つまに、殿にご忠告を申し上げるための忠義の自殺ということで決着。家老も自殺ということになった。で、殿も目が覚め、遊女の身請けはあきらめた。
感想。大悪党対善の構図が、少し崩れて、面白かった。

追伸。紅蓮司朗は面白かったわ。ブタンを風船に詰めておいて、レーザーポインターで爆発。なかなか勉強しているわね。