天狗と花魁

「天狗と花魁」幡大介。
千両役者捕物帳の第三弾。
まずは帯から。
類まれな役者の才を持つ女形でありながら、素性を隠して、同心稼業に生をだす千代丸。美貌に加えて、旅芸人一座と影目付の黒鍬組の助力で、江戸の町民の人気を得た役者同心は、江戸の町に夜な夜な現れるという「幽霊大名」と「天狗」の噂を調べることになる。
一方、菊坂町近くの下水道では、女の死体が続けて発見される。千代丸は、女の素性が花魁であることを突き止めるが、一座の親方から、吉原をゆすることを命じられたため、吉原の名主、四郎兵衛親方から、命を狙われる羽目に。
さらに詳しく言うと、花魁は、瘡(かさ)という病気にかかりやすい。客から菌をもらうため。それを、ある大名が、バテレンの知識で、瘡は熱に弱いという情報を得て、サウナで退治していたのである。だが、ものすごい熱なので、死ぬ花魁も多く、それを下水道に流していたのだ。で、それを見抜いた千代丸たちが、同心に知らせて、捕縛をするのだが。
天狗とは、もちろん、外人のこと。
感想。単純な構図で、面白かったわ。