千里眼験力比べ

千里眼験力比べ」幡大介
大富豪同心の第14弾です。例によって、悪と善との戦いです。非常に分かりやすいです。
まずは帯から。
浅草で、行方知れずとなった大和やの孫娘を異形の僧が、験力で発見した。以来、大和やばかりか、時の老中まで怪僧にどっぷり帰依。だがその裏では、江戸を焼き尽くす黒いたくらみが着々と進んでいた。
三度の飯より遊興好きな放蕩同心の八巻卯之吉は、ある事件を機に、験力のカラクリを看破。有り余る財力と名誉欲で、怪僧との千里眼対決に持ち込む。
さらに詳しく言うと。
卯之吉とつるんでいる本田出雲の守が痔で苦しんでいる。本田出雲の守を追い落とそうと画策している松平相模の守がいる。こいつに取り入っている勢力がある。その中に大和やがある。大和やは孫が発見されたことから、その僧を相模の守に紹介する。相模の守は、信用する。まあ、信用させるような小さい事件が起こる。火事が起こると言って、火消しを集めさせて、ボヤを起こしたのだ。
そして、その僧は、さらに大きな賭けに出る。江戸で大火が起こると言って、相模の守に、大量の材木を買い占めさせる。そして、本田出雲の守を貶めるために、本田家の下屋敷に付け火をしようとする。しかし、卯之吉は、大和やの時から怪しい動きをしていた女(孫を隠した)を尾行して、一連のたくらみを暴き、付け火をする直前に捕縛させる。
感想。単純な筋で、面白かったわ。