十津川警部の幻覚

十津川警部の幻覚」西村京太郎
S(50歳、社長)の元へ、三人の女性から電話が入ってくるの。三人とも、結婚の約束をしたのに、手ひどい裏切りをされたから、弁償hしてほしいというの。三人とも、Sのことを、木村、A,Bと呼ぶの。でも、Sには全然心あたりがないの。で、つっこんで聴くと、自分の名も名乗らないし、どこでいつ逢ったかも言わないし、自分の電話番号や、住所すら言わないの。でもSは去年の2月頃の記憶がないこともあって、自分が多重人格か、一時的な記憶喪失かもしれないと思って、カウンセラーの小早川の所へ相談に来るの。
Sはさらに、最近、よく、階段の夢を見るとも言うの。それが何をあらわしているかもわからないの。で、催眠術で思い出させようとするけど、ダメだったの。ふつうの考えたら、詐欺よね。女たちは会いたくないと言っているのだから。Sのことを少しは詳しく知る3人の女たちが結託して、詐欺を働こうとhしていると考えるわよね。
でも、そうこうしているうちに、A(Sを木村と呼ぶ女)がビルから落ちて死んでしまうの。ばっっぐの中には、Sへの恨みつらみが言い連ねられたテープがみつかるの。
さらにB子もA子と同じように、テープにSへの恨みつらみを録音して、青酸カリを飲んで死んでしまうの。
まあ、男に裏切られただけで、死ぬってのも変よね。そんなことをしていたら、世界中の女が死ぬことになるわ。
で、Sは変な噂が立つと困るので、C子には二千万の弁償金を払うことにするの。で、別所温泉(長野)の銀行を指定されたので、そこへ振り込むの。でも、探偵に、C子が金をしたら、身元を突き止めるように頼むの。でも、C子が金を引き出して、尾行しようと思ったら、後ろからポカリと殴られて、失神してしまうの。やっぱりよね、だわよね。
C子が、他の二人の女と結託して、Sをノイローゼ気味にして、金を奪って、後の二人を殺したと推理できるよね。(テープに吹き込まれてあった、自殺するわの声の疑問は残るけどね)
でもって、C子には、男がいて、そいつが、探偵を殴ったと誰でも推理するわよね。
でもそうじゃないところが、西村京太郎のすごいところ。
今度は、C子が殺されて、発見されるの。で、C子は、自分は危険な仕事に巻き込まれて、Sという男を脅迫していると、友人に話していたの。
で、Sあてのテープがあるの。それを聴くと、C子は、声優で、三人の声を使い分けて、Sを脅迫していた、と入っているの。
それで、wかるの。あのA子とB子の死に際の声も、C子の仕業で、C子とその男が犯人。C子を殺したのは、そのつきあっていた男。この男は、詳しく聞き込みをしていくとわかるの。
でも、西村京太郎のすごいところは、これで終わらない所。
Sは何かに惹かれるように、別所温泉にいくの。すると、何かに惹かれるように、ある旅館に泊まるの。そこで、例の大階段を見て、さらに、色々な事を思い出すの。
それは、すっごいことがあってさらに、自分で、推理したこととぴったりだったんだけどね。それを、十津川に言わせて、真犯人をあぶりだすの。最後の最後まで、息の抜けないドンデン返しだったわ。
感想。まずいことを見られたSを殺してしまえばいいのに、記憶喪失させて、さらに、記憶が戻りかけたら、さらに声優を雇って面倒な芝居を打って。そこまでするかって、感じね。

今週面白かったドラマは。西村京太郎の。
小田原城泉ピン子がガイド。途中で一人いなくなる。白い帽子、白いコート、青いマフラー。特徴のあるメガネ。しかし、一緒だった三人は最初からいなかったと主張。泉ピン子をからかう。翌日。そのブルーのマフラーの女が訪ねてくる。一緒にケーキを食べる。その夜、ブルーのマフラーの女が死体となって、月島の冷凍倉庫に。死推は不明。しかし、6日まで生きていた。と泉ピン子が主張。まあ、最初は身元が分からなくて、似顔絵を新聞で公開して、それを泉ピン子が電話したんだけどね。一緒にいた三人の女は名乗り出ない。それでブルーのマフラーの女のh私物を捜査。まあ、これも、泉ピン子が名前と職業を聞いていて、わかったのだけど。パソコンからブログが発見。オフ会の4人の写真がわかる。泉ピン子が、ほかの一人の女の名前も憶えていた。Aとすると、Aは看護師。調べる。判明。ほかの二人の女の名前と職業とテルナンバーも教えてくれる。
BとC。Bは女優。Cは買付で、6日にはベトナムへ。女優も京都で撮影。6日は3人のアリバイは成立。で、ブルーのマフラーの女、中島の恋人Dを探す。すぐわかる。Dはフリーター。ギャンブル好き。前の会社を使い込みで首。中島の通帳からも結構な額を下していた。前の会社が月島の倉庫の官吏会社。それで、冷凍倉庫の番号も知っていた。Dのアリバイ。6日は完璧。で、亀さんが、もう一度、泉ピン子に会う。6日に会ったのが本当に中島だったか?泉ピン子は絶対の本物だという。だが、執拗にナイフをナプキンで拭くのと、女優用の手鏡が気になる。で、女優Bに会う。やはり、フォークをナプキンで執拗に吹いていた。それで、6日に会ったのが、Bだと確信。それを亀さんに告げる。
で、同じころ、Bが昔、中島と同じ病院で看護師をしていたことがわかる。それで、Dに協力したのでは?あくまでも、ここでは、Dが主犯と思っている。Dも5日にはアリバイはない。(でも、この時、Dが有名な俳優じゃなかったので、変だと思ったのよね)
それで、亀さんたちは、女たちが協力して殺したと推理。三人とも5のアリバイはない。で、Bの部屋をガサいれすると、変装用のマフラーなどが出てくるの。さらに、泉ピン子は車で轢かれそうになったのだが、Cの車に痕跡があったの。で、さらに調べると、AとCも昔、中島と同じ病院で看護師をしていたことがわかる。それで、尋問。
すると、Aが白状。実は、中島が恋人のDを保険金殺人しようと三人に頼んだ。恋人は勝手に中島の金を使い込んでいるから。三人は断れなった。実は、8年前、Cの恋人がひどいDVだったので、こっそり殺したから。それで、この先も付きまとわれると困ると思い、中島を殺した。で、6にちの防犯ビデオ。青いマフラーの女が爪を伸ばしている。マニキュアまで。看護師は爪は伸ばすのは禁止。なので、嘘がばれた。なかなかだったわね。

絶対零度」も面白かったわ。
ある学園で連続誘拐があったらしい。バラのマークのブックカバーの子が、防犯カメラで、番に連れ込まれる。映像がある。親は知らないと突っぱねる。業者を装って、学園に侵入。この子は、大塚君という。現在も、別人が誘拐中かも。欠席中の子。A男。家へ電話。「それどころじゃないんだ」との返事。緊迫している。大塚の母へも電話。変声期を使った。「はんと、学校の口座に振り込みました」との返事。
誰か、学校の先生が受け渡し役をしている。大塚君に聞く。A男は友達。自分が誘拐されている時、教頭先生が来た。しかし、全員の先生へ、変声機を使って、脅しの電話をする。「今回は、段ボールへ入れろ」。その箱へGPS。したがって運んだのは、福井先生だった。逮捕。実行犯が吐く。主犯は福井先生。
 
あと、泉ピン子と高島麗子のも面白かったわね。特に、脇役の笹野と温水が絶品。
婚活はいいわね。婚活に来た鑑識ってのは、最高。それに、詐欺師も良かったわ。脚本がいいのね。大正解だったわ。怪しい人が次々にでて。